蝶の片割れ【ハイキュー】【鬼滅の刃】

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放課後私はすぐにお館様のところへ向かう






『お館様、Aです。ご相談したいことがあり、参りました。』






お館様のお返事を襖の前で待っていると勢いよく襖が開き、体に衝撃が走る






『！？』






「伊之助！急に抱きついたらびっくりするだろう！」







「おまえええええええ！！！！！！！！今すぐAさんから離れろォォォォ！！！！！！！！！」






『炭治郎くん、善逸くん・・・！？』







なら、私に抱きついてズビズビと鼻を鳴らしているのは






『・・・伊之助くん、？』







「A、」







「・・・本当にAか？怪我してねえか？血は足りてんのか？」






いつもよりも鼻声な伊之助くんは私に抱きついたままそう問う






そうか、私は前世で彼らと最期顔を合わせることなく死んでしまったから






彼らを置いていってしまったから






・・・悲しい思いをさせてしまっただろうか






『Aですよ。怪我はひとつもありません、元気です」






背中をトントンしながら笑って答える






「いいところに来てくれたね、A」






『お館様・・・』






「ほら、伊之助、一旦Aさんから離れないと」






炭治郎くんが伊之助くんを優しく剥がし、座らせる







「炭治郎、善逸、そして伊之助の三人も記憶があるようでね。意思確認をしたところ彼らも鬼狩りに参加したいと言ってくれたんだ。近いうちに義勇たちにも会わせようと思っていたのだけれど、一足先にAと顔を合わせることができて嬉しく思うよ」







『そうですか、三人も鬼殺隊に・・・』







Aさん、と名前を呼ばれてそちらに向き直る







「またお会いできて、本当に嬉しいです。前世ではたくさんお世話になったにも関わらず、しっかりとお礼も出来ていないまま無惨との戦いで・・・」






『炭治郎くん達にはとても助けられていましたよ。それに、お館様から聞きました。無惨を倒したんでしょう？たくさんの人の無念を晴らしてくれてありがとう。しのぶ姉さんが、あなたに思いを託したのは間違っていなかった。』






『伊之助くんも、姉の仇である上弦の弐を倒してくれたと聞きました。本当に、ありがとう』







そう言うと三人の目が微かに潤む。







本当はカナヲにもお礼を言いたいけれど・・・







もし会えたならその時はよく頑張ったね、と抱きしめよう

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