【黒子のバスケ】愛しているから閉じ込める【赤司征十郎】

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[赤司side]


抱き付いてきたAを抱き締め頭をそっと撫でているとAは落ち着きを取り戻し、気が付いたら寝てしまっていた。

俺はもう寝る気にもなれず、Aに毛布をかけてあげてから金庫の中の鍵を取り出し部屋を出た。

一応外側から閉めておこう。


と念のため鍵をした。

リビングに行くと珈琲の準備をして、パソコンを開いた。

まだ締め切り前の仕事をしていると、珈琲が出来た音がしたので取りに行く。


珈琲を飲みながら仕事をした。
ある程度片付け、何となく旅行サイトを開いた。


「ここはあまりAは気に入らないかな」

と呟きながら見る。

「あ」

一ヶ所で手が止まる。


「ここはAが好きそうだ」

嬉しそうにするAを想像してつい頬が緩んでしまう。

想像だけでも可愛いな…


「今度休みに連れていってあげようか」

と珈琲を一口飲んだ。

Aはあまり海外旅行は好きじゃない。
A曰く、日本語以外話せないかららしい。

英語はそれなりに出来るのに、本人は出来ていると思っていない。


それに行けても日帰り旅行になってしまう。

Aは「楽しい」と言ってくれるが、泊まりの旅行は交際中に数回しかない。

その場の旬なものとかを食べさせてやりたい。
本場の旨いものを食べさせてやりたい。

その土地にしかない文化にもっと触れさせてやりたい。

もっとAの喜ぶ顔が見たい。


「ふっ。欲しかないな」

自傷的に笑い珈琲を飲んだ。


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