【黒子のバスケ】愛しているから閉じ込める【赤司征十郎】

Story...42 ページ44

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[赤司side]



「……ぃ……め…」

Aの苦しむ声が微かに聞こえて目を覚ます。

見るとAは魘されていた。
ということは今日は暴れないかな。

とか思いながら魘されるAを落ち着かせる様に手を握って頭を撫でてあげる。


「大丈夫。俺は此処に居るよ。ずっとAの味方だ」

とAに言う。

Aが落ち着くまでそう言い続ける。


「Aに敵なんかいない。もし居れば俺がただではおかないよ」

とAに話し掛ける。
しばらく話し掛けるとAは目を開ける。

そして俺を見ると泣き出す。


俺は肘をつき、Aの方へ体を向けるとAの涙を拭う。


「どうした？まだ早朝三時だよ？」

と拭っても拭っても拭いきれないAの涙を、俺は拭い続ける。

「嫌な夢を見たんだね」

と拭うのを諦めてAの頭を撫でるとAは素直に頷いた。

せめてその悪夢を取り除ければAも傷付かずに済むのに。
後、もうしばらくの辛抱だよ。A。

きっともうすぐ見なくなる。

俺がAの不安や恐怖を取り除いてやる。


だからAは俺の側に居て。
俺はそれだけで十分だ。


こんなにも愛しているのに、Aは俺の気持ちを自ら拒否する。

勿論Aには自覚はない。
だから責める訳にもいかない。


「もう大丈夫だ。俺が居るだろ？」

と言うとAは俺に抱き付いてきた。


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