君と俺との赤い日々。

#23 ページ24

広輔side

最初のうちは割とプライバシーな内容っぽかったから見なかったことにしたほうが良かったかと思った。

が、あいつがAちゃんの体を触り始めてから体が勝手に動いた。

やめろ。彼女にそんな汚い手で触るな。

Aちゃん、何処にも行かないでよ。

そんな2つの思いが爆発しそうなのをどうにか理性で抑えつつ、俺は男の肩に手をかけながら質問した。

「そこで何してらっしゃるんですか？」

「誰だお前…」

「ここの常連です」

「田中さん！」

男の体が一瞬開いたのを見逃さなかった彼女が壁からするりと逃げる。

俺の胸に飛び込んできた彼女の体は、微かに震えていた。

今ここで気づく事じゃないかもしれない。

でも、その姿を見た瞬間確信した。

「ああ、俺はこの子が好きなんだ。そして守りたいんだ。」と。

Aside

「そこで何してらっしゃるんですか？」

「…誰だお前？」

「ここの常連です」

もう、今日は遅かったですね。

「田中さん！」

男の体が一瞬開いた。

その瞬間、壁からするりと抜け出して田中さんに抱きついた。

頭で考えてやった訳ではない、体が勝手に安心を求めた。

今ここで気づくことじゃないかもしれない。

が、田中さんの腕の中に居る時私は確信してしまった。

「ああ、私はこの人の事が好きなんだ。そして笑っていて欲しいんだ。」と。

例えあなたが『赤』を仕事にする人だろうと。









ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーカープ手帳買えました！いやー生きてて良かったです笑


プロ野球短編集
↑こちらの方でただいま短編集を執筆中です(まだはじめたばかりですが笑)
私以外にも野球が大好きな野球愛会のメンバーのみんなで作っている作品なのでぜひ一度覗いてみて下さい( ´∀｀)

#24→←#22

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す