はすみんと英智。 ページ13
〜英智side〜
「やぁ、敬人。こんな所で会うなんて奇遇だね。」
「英智か。貴様こそ何故こんな所にいるんだ」
良くスタプロに来てくれるAちゃんの誕生日が近いから、プレゼントを買おうと慣れない可愛らしい雑貨屋に入れば見慣れた顔が居た。
それは正真正銘僕の幼馴染の敬人だった。
まさかこんなタイミングで出会うなんて。
「卒業してから殆ど会えてなかったから会えて嬉しいよ。僕の敬人。」
「お前の物でも何でもないがな。」
「あぁ、今はAちゃんの敬人だったね。
あの子、良くスタプロに来てくれるんだよ。英智さん英智さーんって。」
「言っておくが渡さんぞ。」
「ふふっ、それはあの子次第だからね。」
あの堅物敬人が彼女に嫉妬なんて。
朔間君が見たら笑うだろうね。勿論僕も。
「もうすぐAちゃんの誕生日でプレゼントを買いに来たんだけど…その様子だと敬人も?」
「そうだが、何故貴様があいつにプレゼントなんて渡す必要がある?」
「あの子にはお世話になってるからね。」
そう笑って言えば眉間に皺を寄せて僕を睨み付ける敬人。
あぁ怖い。敬人ってこんな嫉妬深かったんだね。
「Aはスタプロに所属している訳でもないだろう。」
「だからあの子を正式にスタプロ専属プロデューサーとして招き入れようかと思っていてね。」
「…英智。ふざけるのも大概にしろ。
お前は何が目的なんだ。返答によっては此方も黙っていない。」
「Aちゃんは手際も良いし上層部からの評価も高い。スタプロに入れば戦力になってくれる。
それにあの子に何故か好かれているみたいだし、
僕もあの子を気に入っている。
あぁ、勘違いしないでよ?恋愛的な意味じゃなくて仕事仲間としてだよ。今はね。」
嘘はついていない。全て事実だ。
それにちゃんと恋愛的な意味じゃないって教えてあげたのに敬人はますます顔をしかめる。
まぁ敬人の反応が面白いからつい余計な一言を付け足してしまったけど。
「…悪いがあいつにはリズリンに所属して貰う。
スタプロにはやらん。」
「それは残念。まぁリズリン所属になってもあの子ならスタプロも手伝ってくれるだろうし口出しはしないよ。君みたいに。
お互い頑張ろうね敬人。それじゃあね。」
そこで会話を終わらせて敬人から離れた。
あの敬人の嫉妬っぷりには僕も驚いたよ。
いやぁ久しぶりに面白い物が見れた。
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作者名:そら | 作成日時:2021年9月17日 14時