『初恋の誓い』【八乙女楽】「第二部」 (ページ8)

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NO.43 ページ8

さっきとは打って変わり、騒がしかったスタジオは嘘のように静まり返っている。

皆集中している証拠だ。

目線の先には数字を表す白い紙、それが始まりを告げる合図。

番組が始まると皆一瞬にして笑顔を見せた。

この番組を引っ張ってくれているのはやはり三月さんのようで、上手く話題を振っている。

　

「最近凄い人気を誇っているAさんは、今までで一番印象に残ったライブとかってあります？」

　
「やっぱり、デビューライブですかね。」

「そうなんですか！MEZZO"の二人もそうなのか？」
　

デビューライブの事を思い出しながら言っていると、三月さんは参考になるというような顔をして元気良く返してきた。

「まあ、そうかな。」

「結構緊張した。」

　
二人らしい意見をならべているが、壮五君はとても緊張した面持ちで、環君はどこかぼーっとしている。

　
　
紡ちゃんが、MEZZO"は壮五君がマネージャーの分も頑張っていると言っていたので、やはり疲れているんだろう。

壮五君の事でさっきも気になったが、メイクで隠されていて今は見えないけど隈が結構酷かった。

昔より細くなったとは思ってたけど、何と言うか今は細いと言うよりやつれたの方が正しい気がする。

心配になったものの、今は仕事中なので仕事に集中する事にした。