番外編 ページ48
〈夢〉
私には、八歳の時に死んだ弟がいた。
二人姉弟で年が1歳差のせいか、小さい頃から凄く仲が良くて、周りからも羨ましがられていた。
けど弟は体が弱くて大体が病院生活。
とても優しく穏やかで、私といつも側にいた弟。
そんな弟が唯一好きだったのは、私の歌だった。
踊って歌う姿がとても好きだと言ってくれた。
母が元大女優だったせいか、私の夢は女優になる事で、他の事は考えた事もない。
そんな時、弟にアイドルになればいいと言われて凄く心が揺らいだ。
弟の為にアイドルのように歌ったりしていく内に、いつの間にか楽しくなって夢も変わっていた。
アイドルになろうかなと思い始めた時、弟がもう長くはないと言われ、私は弟と約束をしたんだ。
それが、アイドルになる事。
死んでしまった弟に、アイドルになった私の歌を届けたかった。
その夢は私の人生の大きな分岐点だったのかもしれない。
今私がアイドルをやる理由は、弟の約束を果たす為、ファンの期待を裏切らない為、大切な人達と同じ舞台に立ちたいから。
大切な人達というのは、IDOLISH7やTRIGGER、Re:vera、マネージャーである時原葵ちゃん、他に沢山の人達が居るけれど、芸能界に入って数え切れないくらいの出会いが合って、その人達と一緒の舞台に立ちたいのだ。
一生に一度しかない出会いだと思ったから。
芸能界は大変な事ばっかりだけど、そんな仕事が、ファンの笑顔が大好きだから、私はアイドルであり続ける。
ファンが私を求め続ける限り、私はその期待に答えてそれ以上のパフォーマンスを見せる。
それが、私がアイドルとしてやるべき事。
今の私の夢だから。
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、 - オリジナルフラグ外して下さいね (2018年4月3日 14時) (レス) id: c77a0f506a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月神姫 | 作成日時:2018年4月3日 11時