NO.71 ページ36
今日のライブを見に来たのは、偶々3人がオフだったというのもあるけど、Aに会いたかったの方が正しい。
それに天と龍は先帰ったとあいつには言ったが、帰らせたの方が合っている。
まあ、実際そうだし。
車で家まで送ると言ったのも、多分あいつ以外だったらないしな。
前に撮影帰りのAを家まで送った事があるから、もう道は覚えてる。
夜のせいかそこまで人がいなくて、俺としては助かっている。
Aの家の前に車を止めて横を見れば、今まで運転中で気付かなかったが寝ているようだ。
そうとう疲れていたんだろう。
起こすのは悪い気がするが少し揺さぶってみる。…起きる気配は全くない。
「おい起きろ。」
声を掛けても返答はなく、完全に寝てしまっているようだ。
窓側に向けていた顔を此方に向けて妙に色っぽい声を出すAに、ドキッとしてしまう。
昔と全く変わらないその寝顔はとても純粋で可愛い。
滑り込むように頬に手を当てれば瞼が僅かにピクッと反応する。
無防備なその唇にゆっくりと自身のそれを当てた。
すぐに我に返りパッと離し、また昔のように無意識にキスをしてしまった事に恥ずかしさが込み上げた。
「…何してんだ、俺…。」
手で唇を抑えながら小さく呟いたその声は誰にも届かない。
未だにぐっすり眠っているAを見て何のかも分からない溜め息を吐く。
勝手に入るのは悪いと思ったが、この際しょうがない。
姫抱きでAを部屋まで連れていき寝かせた。
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、 - オリジナルフラグ外して下さいね (2018年4月3日 14時) (レス) id: c77a0f506a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月神姫 | 作成日時:2018年4月3日 11時