『初恋の誓い』【八乙女楽】「第二部」 (ページ34)

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一面中に照り輝くライトが、星屑のように溢れ出す。

ライブを終えた後のこの景色が私は好き。

疲れとか、不安とか、そういう気持ちを忘れて涙が出てきそうになる。

ステージの裏側に行けばスタッフさん達の笑顔が見れて、余計嬉しくなった。

アイドルって、こんなにも良い仕事なんだって改めて思う。

休憩室に行けばさっきとは違う静けさを感じて、どこか不安になる。

緊張の糸が取れたように力が一気に抜けて、ソファーに勢いよく倒れた。

机に置いていたラビチャの着信音に気付き開けば、楽からメールが着ている事に気付く。

〈ライブ見てたぜ。因みに天と龍も来てるがあいつ等は先に帰った。俺も今帰るとこなんだけど、どうせならAを送ってくが、どうする？〉

いつもなら断るが、今日は疲れているので送ってもらう事にしよう。

〈じゃあお願いします！〉

そう一言送ればすぐに返信が返ってきて自然と顔が綻ぶ。

携帯を閉じてからソファーを立てば、さっきより何故か足が軽く感じた。

帰る支度は元々してあったので、そのまま休憩室を後にする。

一応スタッフさん達全員に挨拶をしてから帰る事にした。

外に出ればまだ夏なので、生暖かい夏の風が頬を掠める。

東京の夜は星があまり見えないが、今日は違った。

夜空一面中に輝く満天の星達は、ステージにいる時を思い出させる程綺麗だ。