NO.67 ページ32
周りはガヤガヤと騒がしいのに、此処だけ静かな時間が流れている。
数秒の沈黙の後、龍さんはいつもより眩しい笑顔で頷いた。
「うん!宜しくね、Aちゃん!」
いつも敬語を使っていた彼が初めてタメ口で話してくれて、そんな事かもしれないけどこういうのってやっぱり嬉しいものだ。
「龍さん!私毎日ラビチャ送ります!」
「ええ!?」
「あ、お仕事で忙しいですよね。すみません。」
「いや、そうじゃなくて。…Aちゃんこそ忙しいんじゃないかと思って。」
眉を下げて心配してくる龍さんに感動して、思わず涙がどばっと滝のように出る。
震え声の私に龍さんは目を丸くしたが、優しく微笑んで初めて会った時と同じようにハンカチで涙を拭いてくれた。
龍さんって、絶対ギャップ萌えのタイプだ。
見た目とは違って、ピュアだし女子力高いし可愛いし、お嫁に貰いたい男性が今やっと分かった気がするよ。
時計を見れば結構時間がやばかったので、龍さんに挨拶してから現場に向かった。
何とか間に合いすぐに衣装に着替える。
そしていつもと変わらない仕事がまた始まった。
けど一つだけ違うのは、気分の問題。
仕事はいつも楽しくやっているが、今日は新しい友達も出来、これからの事に胸を弾ませていた。
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、 - オリジナルフラグ外して下さいね (2018年4月3日 14時) (レス) id: c77a0f506a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月神姫 | 作成日時:2018年4月3日 11時