売れ残りなんて言わないで (ページ28)

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乾杯！ページ28

｢｢乾杯〜！｣」

カチン、とジョッキを合わせる。

(酔いつぶれたら置いてかれるので私はノンアル。)

JK「「ほんと先輩、今回ばかりは尊敬しますよ」

「ん〜、まあ年の功ってやつ？笑」

馬鹿にしたような目で見てくるジョングク氏に、

嘘嘘、ジョングク氏のおかげだよと伝える。

そう、今日わたしたちは！

社長の金で豪遊すべく、焼肉屋に来ていた。(じゃんけんで負けてフカヒレはお預け)

「いやぁ、にしてもあの時の婚活がこんなに役に立つなんてね。」

JK「びっくりですね」

やっぱ、行ってよかったよ。

ありがとうユンギ、

ありがとう元旦那。

しみじみとそう思う。

「あ、私もういっぱい行くわ」

JK「よく飲みますね」

「ノンアルだからね。」

JK「お酒に弱いのが悪いんですよ」

かくいうジョングク氏も、

ほっぺはほんのり赤く染まっている。

ここまで気持ちよく酔ってしまったら

そのあとのお酒のピッチは俄然はやくなるのだろう、

ジョングク氏はかなりごきげん。

JK「先輩〜、ナナちゃんっていたじゃないですかぁ」

　「あの子ね、身長175もあるんだって」

やっぱりスラッとしてると思った。

JK「僕、身長高い人がタイプなんですよぉ。177くらいの人が良くてぇ」

そうやってぽっと頬を染めるジョングク青年。

お酒の酔も相まって、

かなりでれんでれんになっている。

「んで？ジョングク氏はナナちゃんのことが好きなの？」

そう聞こうもんなら、

JK「えっ！なんでわかったんですかぁ〜！」

本気で驚いてる。

いや、わかるよ今の話の脈略的に。

JK「僕ぅ、身長高い人が好きなんですよぉ。最低でも168はあってほしいなぁ」

君は身長の話しかしないな。

そして、168から、って

167の私を除外するためのようなストライクゾーンの設置だな。

こいつ、かなり酔ってる。

「ねー、もう十分食べたしさ。あんたが酔っても私おぶれないから。そろそろお開きにしよ？」

そう言うも、

JK「え〜、先輩！今から僕の恋愛相談ですよぉ」

そう言って私の腕を掴んで話そうとしない。

「おい君、いくらイケメンでもセクハラだz…」

言いかけたけど、やめた。

こいつは死ぬほど頑固だった。

「んで？どうしたいの？君は。ナナちゃんと友だちになりたいの？」

諦めて、恋愛相談を受けることにした。

…ちょっと待てよ。

「あ、良いこと思いついちゃった」

私は、静かに録音を始めた。