売れ残りなんて言わないで

僕は経営職 ページ24

JN「今会社の前についたよ」




ジンからメッセージが入った。





「先方を迎えに行ってきます」





そう言って、私は走って下のエントランスに降りていった。









「キムさん！」


駆け寄ると、スーツでビシッと決めたジンがいる。






見るからに、やり手の若社長のようだった。


JN「案内して」


「かしこまりました」


ここはビジネスの場。


しっかりと敬語で対応する。






エレベーターに乗り込む。




いても立ってもいられず、私はジンに話しかける。


「あの、これって…」






JN「ああ、ニュースで見たんだ。ロッタホテルの倒産のニュース。」


JN「Aの名刺見返したら、ここが一番の取引先だって言うし。

　 ここの会社はいい会社だってこと、僕は知ってるよ。

　 もともと食材の提携先探してたから。任せて」









「急にで大丈夫？」


心配になって言う私に、

ジンはこう言った。


JN「言ったでしょ。僕は経営職だ、って。」




そう言ってネクタイを結び直すジンは、

とてもかっこよく見えた。

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