10話 ページ12
いやいやいきなりすぎません？
早くない？
A「先生、早すぎませんか？」
ni「仕方ないだろ。まぁ、体力テストとでも思っておいてくれ。」
そんなこと言われてもねぇ
私は大きくため息を着いた。
ni「じゃあ、体育祭に向けての練習として2人１組で組んでくれ。そのペアで試合をする。」
先輩方は待ってましたと言わんばかりに目を輝かせ次々にペアを組んでいった。
私がどうしようか悩んでいる間と
ht「Aさん、相手決まった？」
ひとらんらん様が話し掛けてくださった。
A「いえ、まだです。」
ht「じゃあ、僕とやろうよ。もうそろそろ兄さんが始まりの合図を出すと思うよ。」
A「わかりました。よろしくお願いします。」
他のペアは攻撃が当たらないよう間隔を広くとっていた。
私たちも平地の端のほうへ行き、先生の合図を待った。
ni「全員組んだか？いくぞ……はじめｯ！！」
先生の合図と共に爆発音が聞こえてきた。
少々驚きながらも、私もひとらんらん様に攻撃を仕掛けていく。
ひとらんらん様は腰に差していた刀を抜き、私に向かってきた。
A「ひとらんらん様は毎回その刀を使って戦うのですか？」
ht「そうだよ。てか、僕の名前長いからひとらんでいいよ。」
A「では、そうさせていただきますね。」
ひとらん様は刀に水の魔力をまとわせ一気に間合いを詰めにきた。
ものすごい速さで詰めてきたため私はとっさに炎で刀を作り出し、刀で応戦する。
作り出した刀は私が前世で使っていた夜桜という刀で、刃は赤身を帯び、ひとらん様の刀よりやや細身でシュッとした感じの刀。
女の私でも軽く振り回しやすい逸品だ。
いきなり現れた刀にひとらん様は目を丸くし、
ht「すごいね、でも刀の扱い僕のほうが上かなｯ！！」
力ずくで押され、私は後ろへ吹っ飛ばされたがなんとか耐える。
間髪いれず攻撃を仕掛けてくるひとらん様。
今度は私がひとらん様の刀をいなし、夜桜を強く握りひとらん様の刀を飛ばした。
ひとらん様の刀は宙に弧を描きひとらん様の背後の地面に突き刺さった。
A「私の勝ちでよろしいでしょうか？」
刀を構えたまま微笑む私。
ひとらん様は一瞬何が起こったのかわからないといった表情をしていたが、突き刺さった刀を見て笑った。
ht「ハハハッ、すごいね！Aさん！楽しかったよ。また今度手合わせ願おうかな。」
A「はい、よろこんで。」
そう言って私は微笑んだ。
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作者名：ミツルギ | 作成日時：2022年5月8日 2時
