女だけど真選組総長やってますが何か？ ６

面倒くさい性分 ページ34

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総悟「…」


土方に飛びかかった総悟は返り討ちにあい、ピクリとも動かなくなった

どうやら気絶してるみたいだな…

そんな総悟を回収するべく、土方がその場から離れるのを息を潜めて待つけど…


土方「おいA、そこにいんのバレてんぞ」

『ｷﾞｸｩ…』


思いっきりバレてるし。
そっと身を隠してた木から少しだけ姿を現し、土方の様子を伺う

案の定不機嫌そうだ


土方「こんなところに隠れて盗み聞きたァ随分と趣味悪いことすんじゃねーか。

……どっから聞いてた？」

『ぇぇっと、土方がミツバさんの周りを嗅ぎ回ってるってところから』

土方「チッ…」


私が身を隠す紅葉の木越しに声をかけてくる土方に素直に返すが、“面倒くせぇところから聞かれたな”と言いたげな舌打ちで返された

土方激おこぷんぷん丸じゃン…？

まぁ土方が不機嫌だなんて今更だし。と新しい煙草に手を付ける土方に今度はこっちから話しかけた


『……なぁ土方。土方がミツバさんを振ったのって、もしかしてミツバさんの為を思ってのことか？』

土方「あ？テメェあん時いたのかよ」


煙草に火を付けながら睨んでくる土方に、ふるふると首を振って見せる


『いや、告白自体はさっき初めて知った。

…けど、土方が理由もなくミツバさんを傷つける奴じゃないのは知ってるし。
どーせ面倒くさい土方の事だからこっ酷い振り方して諦めさせようとしたんだろ？お前面倒くさいから』

土方「オメェ今面倒くさいって２回言ったろ？」


目敏く詰め寄ってくる土方にホントのことじゃんと返して更に煽る。けど本題はそこじゃない

そんなことより、と青筋を浮かべる土方を無視して話題をそらした


『もう一つ聞きたいことがある。明日の転海屋の取引って――』

土方「……そのことだが、テメェは来るんじゃねぇ」

『っはぁ？ちょ、待てよ！』

転海屋の話題を出した瞬間に土方の目つきが変わった
今の土方にはあまり触れて欲しくなかった話題なのだろう
それを承知の上で言ったけど、この言葉は流石に見過ごせなくて声を荒らげた


『私は来るんじゃねぇって！どういう―』

土方「そのままの意味だ。明日の取り引きにはテメェは来るな。
この事も他の奴らに言うんじゃねぇ。分かったな？」

『っ…』

肩を掴んで無理矢理振り向かせたが、冷たい目と言葉で突き返された
それ以後言葉を発さない私に肯定したと取ったのか、それだけ言うとサッサとどこか行ってしまった



『はぁ……めんどくせー奴…』

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