女だけど真選組総長やってますが何か？ ６

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『ふぅー······やーっと終わったぁ』




そう溢した私は腰をググッと伸ばすと一気に脱力する



私達が壊した壁は大きな穴が空いたままだけど、散らばった破片とか埃とかは綺麗に片付いた


ふぅ、と息を吐きながら額に浮かんだ汗を袖で拭うと背後から人の気配





？「あら、初めて見る子ね。
もしかして総ちゃんが言ってた最近入った子かしら」




私が振り返るよりも先に、この場に凛とした女の声が響いた


その声の主は柔らかな笑顔を向けて、赤い瞳を細めては嬉しそうに手を合わす





？「わぁ、しかも女の子！
まさか近藤さんの道場に女の子の門弟が入るなんて！


貴方お名前は？」



『いや、アンタこそ誰·····だぁッッ！？？』




誰だ、と聞こうとした直後に後頭部に激痛が走り前に倒れ込む

床に寝そべる私の背中が圧迫された


起き上がることが出来ず、倒れたまま背中に乗ってるやつを見上げると、モップの柄を持った総悟が見下ろしていた






沖田「テメェ姉上になんて口のきき方してんだ。
姉上と話すときは90度のお辞儀をしてテメェの名前を名乗りあげてから丁寧語で話せ」



『多いわ！
なんで人と話すのにそんな事しなきゃならねぇんだ！！


つーか重いんだよ退けやコラァ！！』





てか姉弟ぃ！？？


初めて知った事実に目を丸くしながら総悟の姉上とやらを見上げる


確かに髪の毛とか瞳の色とか、雰囲気こそ違えど似ているところは沢山あった









？「こら総ちゃん。
女の子に暴力しちゃ駄目でしょう？その子から下りてあげて」



沖田「姉上、こいつは女に見えるけど本当は男なんです。

こんな女子力の欠片もない奴が女なわけないです」




？「そうなの？

ごめんなさい、てっきり女の子だと思って。
男の子なのに女の子って言われて嫌だったわよね」



『なわけねーだろ正真正銘の女だワ、、ぅぶッ！』





総悟の適当な嘘を鵜呑みにした女に言えば総悟に頭を踏まれて床とキスすることになった


こいつを今すぐ振り落としてボコしたい

そうなる前に声を上げたのは総悟の姉だった







？「総ちゃん、その子が苦しがってるから退いてあげて。
それに女の子の顔を傷つけちゃ、メッ」



総悟「でも姉上、」







何かを言いかけた総悟だったが、渋々下りていった

背中の圧迫が消え立ち上がればすぐさま顔をゴシゴシと拭かれる




？「うちの総ちゃんがごめんなさい。
お顔も汚しちゃって」



『いだだだ、力強ッ！逆に傷が増えるぅ！』

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