女だけど真選組総長やってますが何か？ ４

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地面に転がってる瓦礫を拾っては退かし、拾っては退かしを繰り返す
同じ作業を何度も繰り返してると、もうそろそろ飽きが来た






『はぁぁぁぁ。
なんで私がこんな目に·····』



坂本「アハハハッ、まっことすまんのう〜。
迷惑かけた詫びに儂とお茶でも·····」



『よぉ〜し、さっさと終わらせるぞー！』




全く反省してない調子でお茶に誘う坂本を無視して瓦礫を次々と拾い集める

既に坂本への年上という尊厳は失われ、尊敬するに値する意は失せた為見事坂本は呼び捨てになった

良かったな坂本！！





坂本「何も良くなか！
それ完全に悪い方向の呼び捨てじゃろ！！」



『あーあー、何か聞こえるなー』



なにか言ってるのを分からないふりして声を上げると、後ろの坂本がそういえば、と呟く
さっきと変わった声色に視線を寄越してやる





坂本「お嬢ちゃんの名を聞いてなかったの。
お嬢ちゃん、名は？」



『あー、言ってなかったっけ？

紅木A、真選組だよ』



坂本「なんじゃAちゃん！

取り調べしたり刀を携えてると思っとったが、あの真選組だったがか！
こりゃ驚いた！」



『私は自己紹介して一秒で名前呼びされたことに驚きだよ』



なんなんだコイツのパーソナルスペースは。

距離の付け方バグってんじゃないのか、とでも言うような視線を向けるが、本人は笑ってるだけで視線に気付きはしなかった







『そういやアンタの職業、商人だって言ってたな。

宇宙で商売やってるってことは、天人に売ってるってことか？』



坂本「天人にだけ商売してるわけじゃなか。
儂は商売を通して人間と天人の心を開き、お互いに利益をもたらせる。

人を動かすのは利益じゃ。
貿易の利益で人と天人の関係を調整する、これが儂のモットーじゃ」



『天人と人間の関係を調整って。

随分とでけぇ夢だな。
簡単に叶えられる夢ではないけど』



坂本「夢はデカく持つもんぜよ。
直ぐに叶うような夢は夢とは呼ばん。

遠くの宙で広がってるからこそ、でっかい船浮かべて飛ぶ意味がある。
儂はそのデッカイ船で、いつか星ごとすくい上げるんじゃ」



そう言って空を見上げる坂本のサングラスは、陽の光を浴びてキラリと光って見えた


でもその反射した光を見ているのに目が痛くならないのは、日が沈みかけて明るさが減ってるからかな。







それとも、坂本の輝きは、目に入れても痛くない優しい光だからかな

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