女だけど真選組総長やってますが何か？ ４

でも悪い奴でもない ページ41

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完全な偏見で申し訳ない気持ちは山々だが、このモジャモジャが引き起こす面倒な事に巻き込まれる前に早く此処からも離れたほうが身の為だ


そう思った私は懐からお金を出すと唖然としてる女将さんの手に握らせた


そのまま別の甘味処への道ヘ――――




「ちょいと待ちな」


『チッ』



だがそんなことを許す訳ない女将さんに引き止められて舌打ちが出る




「アンタそれでも警察だろう？
困ってる市民を置いて何処へ行こうって言うんだい」



『女将さん、私が警察という以前に客だということを忘れるな。

客がいつ帰ろうと勝手なはず』




「あぁ帰ってもいいさ。

この事態を立派に治めたらね」



『あ、そういえば女将さん痩せた？綺麗になったよね』



「それさっき聞いた」



『もしかして新しい着物着てる？いつもと違うのも似合うね』



「それ一昨日聞いた」




『いつも綺麗だよね！女将さんの美の秘訣知りたいな〜』



「それ先週聞いた」




『わー、全部既に言ってて草』



何を言っても駄目だと思った私は褒めるのに徹したが、どうやら全部通じないらしい

手段をなくした私はヤダヤダと子供のように暴れて抵抗する



「そんなに嫌なら帰るがいいさ。
ただし、これからアンタには3倍の値段で団子を提供するけどね」



『待って女将さん考え直そうか、それはいくらなんでも酷だろ』



「私は困ってる時に助けないような“ただの客”に優しくするほど仏じゃないよ」





ぐうの音も出ないとはこのようなことだろうか

何も言い返せない私は、そのまま帰るわけにもいかず、面倒事を起こしたモジャモジャの元へと向かった













＿＿

＿＿＿＿

＿＿＿＿＿＿＿








『で、アンタの名前は？』



万年筆と紙を持った私は、モジャモジャと向かい合って座る
取り敢えずある程度の事情聴取から始めることにした




？「おぉ、お嬢ちゃんが調べてくれるがか？
こんな可愛ええお嬢ちゃんと話すなんてまっこと嬉しいぜよ」



『······、住所は？』



？「お嬢ちゃんこの後暇やか？
儂とお茶でもどうぜよ」



『職業は？』


？「なんじゃお嬢ちゃん。
さっきから儂のことしか聞いちょらんけど、もしかして儂のこと気になるが？


アハハハ！アハハ―――――」((ﾄﾞｽﾄﾞｽｯｯ!



全然進まない話にペンをぶち折りたくなった私は、代わりに食べていた団子の串をモジャモジャの顔スレスレに投げつける
後ろの壁に串が突き刺さった

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