女だけど真選組総長やってますが何か？ ４

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土方が怒号と共に投げてきた何かは、素早く回転をかけながら私の頭に直撃した


これでも働いてたんだけどなぁ！？






『〜〜〜ｯ！

土方テメ、なにしやがン····だ？』



額を抑えながら土方が投げてきた物を拾い上げる


痛みで涙目の視界じゃ見えにくいけど、私の手に馴染んだ形とこの重さ·····







土方「次落としても俺は拾わねーからな」



『うぉぉお☆ありがとなトシぃ！！』



土方が投げてきたのは私愛用の木刀


投げてきたのは許さないけど、拾ってくれたから許してやろ



“トシって呼ぶんじゃねェ！”て言ってる土方を背に、気分上々の私は木刀をブンブン振り回す







『さーて、最初に殺られてーのはだ〜れだ？』




ニッヒヒ、と笑いながら木刀で自分の掌をポンポン叩くと、明らかな挑発にノッてくれる門弟達


セレブは頭に血が登りやすいから困る






「餓鬼相手に怯むな、かかれェ！！」




『おう、かかってきやがれ都剣法共ォ！』





田舎剣法の底力見せてやらァ！と大声出しながら何人か吹き飛ばすと、そのうちの一人が門下生の塊にぶち当たった






そして殴られる音と共に全員吹っ飛んだ




その中心から見慣れた赤色――――






神楽「姐御ぉ、男共が頼りないから来たアル！」





アクロバティックな動きで敵を纏めて吹き飛ばす神楽

確かに男共より何倍も頼もしい






沖田「チャイナ、俺より目立つな！」




『いやお前も十分目立ってるぞ！
肩車で戦ってるから“悪”目立ちだけどな！！』




アッハッハー！とか笑いながら総悟からの視線を見ないようにしてると、戦いによる激しい音の所々でか細い声が聞こえた


まるで迷子の子供が泣いてるような声






妙「ﾋｯｸ、ぅ、帰りたい····


皆の、所に、帰りたいっ····！」







『いいじゃん、帰ってきても』




妙「っA、さん、」




『自分の居場所に帰んのは当たり前。
お妙には重度のシスコン眼鏡が待ってンだ、その涙乾かしていつも通り笑ってやれよ。



“ただいま”って！』



未だしぶとく残ってる門弟を薙ぎ払いながらお妙に視線を寄越す






『そしたら、皆で“おかえり”って迎えるからさ』




妙「っ、、ごめん、なさ、い」





お妙が謝る必要なんてない、そんな言葉を聞くために来たんじゃない



だから――――









早くお妙の笑顔見せてよ

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