女だけど真選組総長やってますが何か？ ４

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ジェシカ「な、なんなのよあの子。

さっきとはまるで別人じゃない」



吹き飛ばされたジェシカは顔だけを起こすと、困惑の声をあげた


震える足にムチをうって立つが、足がガクガクと震えている

地震なんかで震えてるわけじゃない




····無意識に身体が震えているんだ








ジェシカ「そんな訳ない、ワタシがこんな小娘に怖気づいてる訳ない！」


大声で脳裏に浮かんだ言葉を掻き消して、首を振る

再度木刀を力いっぱい握りしめると、思いっきり振り上げた








ジェシカ「ウォぉぉおお！！」







――――――ｶﾞｯｼｬｧ!!








·····手応えあり。
ジェシカが手加減もなく振り下ろした木刀は、大きな風をおこし砂を舞い上げた









ジェシカ「ふッ、今度こそ終わりね」




『だーれが終わりだってぇ？』




ジェシカ「！？」




勝利を確信しほくそ笑んだジェシカだが、その笑みは一瞬で凍りついた

自分の何倍もの力と巨体を持つ相手の木刀を、余裕の表情で受け止めている

かち合っている木刀がギチギチと音を立てている









『侍は男のように強くなきゃならねェ。
女は侍にゃなれねェ。





それが世間様の常識ってんなら私がその常識覆す侍になってやらァ！！』





ジェシカに言うように、自分に喝を入れるように






強くハッキリと言ったAは右脚を後ろへ持っていくと姿勢を低くした


そして木刀を弾き返すと、ジェシカの腹に付いている皿に狙いを定めた







ジェシカ「なっ····！？」







『テメェは一辺、侍道を見直しとけェェ！！』









ジェシカ(そんな、こんなの―――――)












『おぉラァァァァぁあ！！』 ﾊﾞﾘｨｨｨｨﾝｯ!!!!

















·····柳生の坊っちゃんより早いじゃない――――







宙を浮いたジェシカは、いつになくスローに見える視界で曇天の空を見ながら呟いた


そして、ドサリと倒れると今度こそ気絶して動かなくなった












『·····ぁイタタタ、やっぱこんな鉄骨野郎強く叩くんじゃなかったな』



ヒリヒリ痛む掌を擦りながら、白目を向いているジェシカに目を移す






『ま、私達は無意識に男がどうとか女はこうとか決めつけてたのかもしれないな。



でも此処は侍の国だ。
折れない魂を持ってりゃ誰だって侍になれんだよ』






それだけ言うと、割れた皿を踏みつけながらA屋敷の向こうへは歩き出した

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