単細胞の幼馴染は疲れます。 【ハイキュー!!】

田中先輩 ページ30

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青葉城西の校内を走り回ること数分
さっきまで闇雲に走っていたが、今は行く方向はバッチリ分かった


『しょ、翔陽の声……！此方かな……！？』


さっき翔陽の声がした。
”トスがすげぇ“って。

ここでバレーの、しかもトスの話をしてるのは翔陽に間違いない


声のした方へ真っ直ぐ向かってると曲がり角で翔陽のオレンジ頭の後頭部が見えてきた



『居た…！しょうよ、…』


日向「あっ、…ちょ、お腹イタイｯ」


『ぇ……？』


翔陽に声をかけた瞬間、バタンッと扉が閉まってしまった。

……嘘でしょ？
やっと見つけたと思ったのに……




田中「あ゛ッ、居たぁぁ！Aちゃんん！！」


『ヒｯｯ……！？た、田中さん！？』


横から聞こえてきた叫び声にビビりながら振り返ると、私を指さしながら近付いて来る田中さんがいた

あ、そっか。私翔陽を見失ってから皆と逸れてたんだ



田中「急に走ってくからびっくりしたじゃねーか。
此処は知らない場所なんだから単独行動禁止！

皆心配してたんだぞ！？」


『ご、ごめんなさい……！』


田中「おう！取り敢えず何もなくてよかった！」


ニカっと笑った田中さんは私の頭に手を乗せ撫でられ……るのをさり気なく避けます



田中「ぇ、なんか傷つく………」


『す、すいません…頭撫でられるのは慣れてなくて…
…頭握りつぶされそうで怖いので』


田中「そんなことしねーって！」


いや、分かってはいるけど…

怖いんですよ、人の動きが見えないのが
自分の死角にあるのが


ズーン、と沈んでる田中さんに申し訳無さが募り目を逸らす


『……！？』




金田一「え！？この人が先輩の言ってた烏野のマネ！？
可愛いじゃないですか！？」


矢巾「いや、違うけど……
なんか女子マネ増えてる！？」


『ﾋｯｯ』


目を逸らした先では私を指さして固まる知らない人

身長高っ…髪の毛すごっ……らっきょ？

あと訂正点2つ
私はマネージャーじゃないです。
可愛くもないです。


二人からの視線に耐えられず後退ると前に広がる黒い壁……



田中「なにウチのマネ見てんですかコラ。
金取るぞ」


…じゃなくて田中さんの背中

ありがたいけど、マネージャーではないです



田中「烏野のマネはレベル高ぇからな？
テメェらエリートでもこんな可愛いマネ捕まえんの無理だろーなぁ？」


矢巾「はぁぁ！？」


だからマネージャーじゃないです。
あとメンチ切るのやめてください。怖いです、私が。

早く戻ってきて翔陽……

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