6歳 ページ7
今日はトントン、オスマン、グルッペンの親が保護者会という名のお茶会をする日であった。退屈そうにAが椅子に座っていると、いつもなら聞こえるノックはなく代わりにガチャリという音と共に、2人の男女が入ってきた。
｢A、来たで｣
｢ちょっと遅れたな。ごめん｣
総統を前にして親しげに話す男女。それをAは笑顔で歓迎した。
｢待っていたぞ。ボタ、ザビ｣
この2人の名はボタンザとザビエラといい、2人ともAの部下であり大切な友人である。そして書記長、外交官としてAにスカウトされた者でもあった。2人はAの立派な机の前に置いてある2つの豪華な椅子に座り、それぞれお茶を飲んだりお茶菓子を食べたりしていた。
｢さて、2人は今子供に何を教えている?｣
Aが聞くとボタンザがお茶菓子の袋を破りながら答えた。
｢トントンには上手なメモの取り方教えてるで。会議とかの時メモするんは書記の仕事や。重要な情報何一つ書き漏らす訳にゃいかんしな｣
｢へぇ。意外とちゃんとしてんのな｣
とAが感心していると、ティーカップをコト、と置いたザビエラも答えた。
｢オスマンには地理教えとる。大まかにでもわかってたらその国に行く時準備しやすいからな。んでな!あの子機嫌いい時めう〜って言うねん可愛ない!?｣
｢最近我が息子がめうめう言ってんのお前んとこのせいか!!｣
｢あ?悪いか!?｣
｢それよりAはどうなん｣
2人の口喧嘩が勃発する前にボタンザがAに聞いた。Aはそうだな、と落ち着くと改めて口を開いた。
｢我が息子には軍の編成や礼儀を教えている。武器はまだ早いから教えとらんがな｣
｢案外まともやな｣
｢戦争大好きマンのお前はどこに行ったんや｣
昔から戦争しか頭にないと思われていたせいか、2人は少し驚いた。わかりやすく驚いていたので、Aはムッとして｢私は結構真面目だ｣といじけたように言った。
｢なぁにが真面目や。口開いたら戦争戦争しか言ってなかったやろ｣
ザビエラが呆れたように言った。だが
｢まあ部下思いなとこは真面目ってか優しいとは思うけどな｣
と、彼女はボソボソと独り言を言ったつもりだったのだろう。完璧にそれは男2人の耳に入っており、｢ツンザビだ!｣｢ツンザビが出たぞ!｣と男子中学生のように騒ぎ立てた。ツンザビとはツンデレザビエラの略で、昔からツンデレな所が多い彼女はよくこの名で呼ばれていた。
｢ツンザビ言うな!!｣
そう言って騒ぐザビエラ達は少し楽しそうにも見えた。
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はげわし(プロフ) - ルリさん» 返信遅くなってしまい申し訳ないです!続編出しましたので是非そちらからお父さんの今をご覧下さいー! (2020年4月19日 12時) (
レス) id: 4b2fabaa80 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - 感動して泣いてしまいましたっっ！お父さん生存だといいな…… (2019年12月1日 0時) (レス) id: f44adf4250 (このIDを非表示/違反報告)
はげわし(プロフ) - snowさん» 呼んで頂きありがとうございます!お褒めの言葉とても嬉しいです(｀・ω・´) (2019年11月10日 21時) (レス) id: 4b2fabaa80 (このIDを非表示/違反報告)
snow - 最初面白いのに最後泣けるとか最高かよぉ…(ТДТ) (2019年11月8日 21時) (レス) id: a79ef504eb (このIDを非表示/違反報告)
はげわし(プロフ) - ライクさん» どうぞどうぞー!完成したら是非1度見てみたいですー! (2019年10月1日 23時) (レス) id: 4b2fabaa80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はげわし | 作成日時：2019年8月7日 17時
