14歳 ページ18
あの日からAは何か吹っ切れたらしい。
国民からの税を上げ、スパイを送り、兵士達の訓練の量を莫大に増やした。
不思議なことにそれをやる時Aは全く躊躇しなかったらしい。
これはおかしいと、グルッペンはいつも一緒にいるメンバーを集めトントンの部屋で会議を行った。
｢Aさん、おかしなっとるよな……｣
トントンが重い口を開いて発言した。｢やっぱりか……｣と目を伏せグルッペンは呟く。ゾムはそんなグルッペンの背中をただずっとポンポンと叩くだけだった。
｢なあ、Aさん止める方法ってないんか｣
コネシマがグルッペンに聞いた。彼自身、正直こんな子供にできるはずがないと思っていた。だがそれでも、可能性のある事はやりたかった。
｢敵の本拠地乗り込んでそこのボス殺す｣
今まで聞いた事のないグルッペンの低い、冷たい声にその場にいた全員が蛇に睨まれた蛙のように固まり、凍りついた。
｢俺らでできるかそんな事……!!仮にやるとしても、俺ら親が心配するし……｣
そんな中で唯一口を開いたシャオロン。だがやはり諦めたような発言だった。皆、もうここにいる意味を成していないのではないだろうかと思い始めた時、ロボロが布越しに声を発した。
｢なあ、α国ってこっち攻めてくるん?｣
｢え、ああ……｣
ロボロの問に、少し戸惑いながらもグルッペンは答えた。すると、ロボロは｢いけるやん｣と呟いた。
｢あっちの国行くんちゃうんやったら、俺らもなんかできるんちゃうか｣
ロボロの案に全員が驚く。だがトントンはそれを止めた。
｢アホかお前!こんな子供が!銃もなんも使えへんような子供が何か出来るわけないやろ!!｣
トントンが怒鳴ってもロボロは怯えもしない。ゾムを指さして、声のトーンも変えずに
｢任せるようで悪いけど、ゾムがおる｣
と言った。ゾムは確かに並の兵士よりも強い。元から強かった上、暗殺部隊からの訓練の受け、その強さは誰よりも上をいった。Aを止めたい気持ちは彼も一緒だったのだろう。
｢暗殺部隊が敵のボス討ちに行くんは多分相手もわかっとるはず。やから暗殺部隊が二手に分かれて動くはずや。そこまではもしかしたら相手も予想できるかもしれん｣
でも、とゾムが囁くと、エーミールが何かに気づき、｢ゾムさんが別方向から周り込めば……｣と声を漏らすと、ビンゴ、とゾム親指を立てた。
当然、危険だとトントンは止めたが
｢トン氏、俺らは本気や｣
グルッペンがとうとう立ち上がった
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はげわし(プロフ) - ルリさん» 返信遅くなってしまい申し訳ないです!続編出しましたので是非そちらからお父さんの今をご覧下さいー! (2020年4月19日 12時) (
レス) id: 4b2fabaa80 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - 感動して泣いてしまいましたっっ！お父さん生存だといいな…… (2019年12月1日 0時) (レス) id: f44adf4250 (このIDを非表示/違反報告)
はげわし(プロフ) - snowさん» 呼んで頂きありがとうございます!お褒めの言葉とても嬉しいです(｀・ω・´) (2019年11月10日 21時) (レス) id: 4b2fabaa80 (このIDを非表示/違反報告)
snow - 最初面白いのに最後泣けるとか最高かよぉ…(ТДТ) (2019年11月8日 21時) (レス) id: a79ef504eb (このIDを非表示/違反報告)
はげわし(プロフ) - ライクさん» どうぞどうぞー!完成したら是非1度見てみたいですー! (2019年10月1日 23時) (レス) id: 4b2fabaa80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はげわし | 作成日時：2019年8月7日 17時
