10歳 ページ12
グルッペンが戦争を見たいと言ってAを説得した日から1年が経った。
今日、我々国とα国は戦争をする。
宣戦布告を受けた時、最初に喜んだのはグルッペンだった。トントンやオスマンはそれを心配したが、ゾムはグルッペン達について行きたいと言った。
なので今日はAとグルッペンとゾムが、見張り台に立っていた。ここからの見晴らしはとてもよく、戦争でない時もよくAはここに来ていた。
グルッペンとゾムは双眼鏡を使って自分の見たいところを自由にみている。
自軍側の準備が整った、と無線から各部隊の隊長から声がかかった。
Aはそれに応えるように、戦争の合図を出す。
｢諸君!戦争を始めよう!｣
人を殺す人、戦車を潰す戦車。グルッペンとゾムはずっとそれに吸い込まれるように双眼鏡から顔を離さない。
｢2人とも、大丈夫か……?｣
あまりにも双眼鏡を離さないので、少し心配になったAは2人の声をかけた。
だがその心配は要らなかったようだ。
｢これが戦争……。あ、あの右の戦車回り込まれそうだゾ!父さん!｣
｢ああ、東Aの戦車、お前達から見て右から回り込まれている。後ろに警戒せよ｣
｢あんなナイフの使い方があんねんなぁ……!ていうか戦争でナイフ使うんや｣
｢粗方前線を潰せたと判断したら後衛の戦車の中で引きこもっている阿呆共を潰すためにナイフも渡してある｣
｢へぇー!｣
2人とも興味津々どころか、グルッペンは敵の動きを読みAに知らせるし、ゾムは実践での武器の扱い方を見て学んでいた
｢なんだ。心配いらなかったな。それにしても肝座ってんなお前ら｣
普通の子供が見たらトラウマ物だろうが、そもそも2人は生きてきた環境が環境なのだ。まあ変わり者に育つ事に疑問は抱かなかった。
自分の軍がだんだん相手の大きめの戦車に近づいてきた。Aは頃合だろうか、と暗殺部隊に無線を繋いだ。
｢そろそろ相手の首取れるか｣
｢いえ、逃げられました。遠くで白旗を上げています｣
｢そうか。よくやった。引き上げよ。決着は着いた!!勝利だ!!諸君らのおかげだ!!｣
戦いを始め、5時間程度だろうか。
我々国は勝利を納めた。
｢父さん!みんな凄いな!!｣
｢俺!暗殺部隊の人に訓練つけてもらいたい!｣
｢ああ。みんな強いだろう。ゾムはまた隊長に言っておこう。とにかく2人ともお疲れ様だった。今日はゆっくり休みなさい。明日は休みにしよう｣
｢はーい!｣
Aを真ん中にし、3人は手を繋いで城へ戻った
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はげわし(プロフ) - ルリさん» 返信遅くなってしまい申し訳ないです!続編出しましたので是非そちらからお父さんの今をご覧下さいー! (2020年4月19日 12時) (
レス) id: 4b2fabaa80 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - 感動して泣いてしまいましたっっ！お父さん生存だといいな…… (2019年12月1日 0時) (レス) id: f44adf4250 (このIDを非表示/違反報告)
はげわし(プロフ) - snowさん» 呼んで頂きありがとうございます!お褒めの言葉とても嬉しいです(｀・ω・´) (2019年11月10日 21時) (レス) id: 4b2fabaa80 (このIDを非表示/違反報告)
snow - 最初面白いのに最後泣けるとか最高かよぉ…(ТДТ) (2019年11月8日 21時) (レス) id: a79ef504eb (このIDを非表示/違反報告)
はげわし(プロフ) - ライクさん» どうぞどうぞー!完成したら是非1度見てみたいですー! (2019年10月1日 23時) (レス) id: 4b2fabaa80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はげわし | 作成日時：2019年8月7日 17時
