春夏秋冬短編集 (ページ1)

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君の彼女になる日まで01/Mizuki.I ページ1

目が覚めれば時計の針は10:15を指していた。

今日の講義は14:00からだと思っていたからいつもより早く起きれて優越感に浸っていた。

携帯を開けばそこには

" 着信20件 "

"メール35件 "

が画面に写された。

相手は同じコマを取っている瑞稀でなんの連絡だろうと思い折り返し電話をかけてみれば瑞稀はすぐに出た。

「お前寝坊した？」

そう聞いてくる瑞稀に違和感があった。

「なんで？いつもより早起きだけど…

14:00からでしょ？今日の一緒に取ったコマ」

「、やっぱり。ちげーよ11:00からだよ」

なんて瑞稀は呆れ声で言う。

「は、」

なんて声はだらしなく漏れ、それと同時に焦りが出た。

「今日の講義は必須だってAが言ってたじゃん

俺に一緒に行こうって言ったのお前だろ急いで準備して」

そう言い瑞稀は電話を切ってしまった。

急いで瑞稀に

" 出席カードだけ書いといて "

と連絡し急いで準備した。

いつもは1時間半かかる支度も35分で終わらせて家を出た。

だが大学まではうちから電車で20分かかる。

それに駅から徒歩10分。

そうするとやっぱり着くのは11:20ごろで後ろの扉を静かに開けて入れば

瑞稀はいつもの一番後ろの窓側の端の2つを取って珍しくちゃんと講義を受けていた。

「瑞稀ごめん、！」

「まじで寝坊はない。」

「だよね本当にごめん」

「カード出しておいたから」

「本当にありがとう」

「このコマ必須だってAが俺にずっと言ってきたのに

その日に限って寝坊とかまじでついてないよな

昔からAって大事な日に限って何かあるし」

「自分の不注意です」

「まとめておいたから。」

そう言って差し出されたルーズリーフは瑞稀の字で埋まっていた。

「瑞稀ありがとう、今日なにか奢るよ」

「高いものにしようかなぁ〜」

「えぇバイト代今月少ないって言ったじゃん」

「嘘だよ。お前になんか今まで奢らせたことあった？」

「ないけど今回ばかりは、」

「じゃあ一緒にパンケーキ食べに行こうよ」

「そんなのでいいの？？てか瑞稀甘いもの好きじゃなかったよね？」

「Aと出かけられるだけでいいの」

「なにそれかわいい！！」

なんてついつい大声で言ってしまい

教授に「そこ静かにしてください」

と注意されてしまった。