【そらる】だったら、覚悟しとけ。 〜リクエスト短編集〜

＊お風呂でばったり！？ ２ ページ16

Aside



お風呂から出たばかりのそらるは、いつもの何倍もの色気が…、、


…癖のある黒髪は水に濡れてストレートに、そして滴る水滴。


少しのぼせ気味の様子で、頬は赤く染まっている。


お風呂が気持ちよかったからか、眠いからかはわからないがとろんとした瞳。


それだけでも私の体温が急上昇するのには充分なのに、彼は上半身裸の状態。



.




唯一助かったと思うところは、彼が 寒いからと言って脱衣所ではなく、中で服を着替えてくれていたところ。



パジャマはどこから…？
そう思ったが、鼻歌を歌っているあいだに扉を開けてとったようだった。




それにも気づかなかったなんて…。


彼が着替えているあいだもずっと聴き惚れていたようで…。





.





「…ね、
何してたの？」



色気たっぷりのそらるから発せられる言葉にはいつも以上に吐息が混ざっている気がした。



『……これを置きに』



そう言って、上半身裸のそらるに向かって パジャマの上 を掴んでいる手を伸ばす。



…伸ばした、つもりだった。



実際にはパジャマはほとんど私から離れていなくって、少しだけそらるの方向に向いただけだった。



「そう。
ありがとう。」



そう言って受け取ろうと、私の近くに寄る。



なんだか耐えられなくなって、そらるが受け取る前に 脱衣所の扉に手をかける。




ガッ、




『…あ、あれ？』




「ふっ、、なに？
逃げようとしてる？




ガッ、、ガッ




…ばーか、、そのドア 内開きだから、

いくら押したって開かないよ。 」



『…え"、、』




「はぁ…、、そろそろ覚えたら？
まさか、Aって本物の馬鹿なの？w





それとも…







こうして、俺に追い詰められたかった?」







だから、わざと間違えたとか。


そう言って、私の反応を見て満足げに笑う。



『そ、そんなわけないでしょ！！
ただの馬鹿なの！』



「ふはっw

…でもさー、本当に俺から逃げたいって思ってたんなら 、 こんなふうに話してる余裕なんてないと思うんだよねぇ…」



『…な！！


もうやだ！！早く服着て！』



「なんだ、図星か…。

服？

…着て欲しくないんじゃなかったのか。」




『着て欲しいに決まってるでしょ！』




「あーあ、顔真っ赤。


…っていうか着て欲しいなら、その手 離したら？」





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