その47 ページ47
園田村騒動から1日。
活動してもいいとは言われたが学園長先生のお達しで今日はお仕事休み。
代わりにあの間の出来事を話してほしいと。
今から学園長先生の庵に向かいます
ｺﾝｺﾝ
『Aです。失礼します。』
「おお、入れ」
サッと土下座。
『学園長先生。この度は多大なるご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。』
「頭を上げい！そんな怒っとらんよ。最も生徒達は怒っとるようじゃがの」
『ですよね……』
「ところで何があったか話してくれんか？」
『あ、はい。夏休み開ける三日前に目が覚めたらタソガレドキ忍者隊の雑渡昆奈門がいまして。私のこといろいろ調べていて気になったから攫ったと。私が未来から来たことを知っていました。それで未来に戻す方法を調べようと。』
「やはり彼らだったか……それで戻る方法は見つかったのか？」
『さあ。多分まだ見つかってないと思いますよ。』
どうしたんだろ？急に黙ってしまわれて……
「お主は、Aはもし元の世界に戻れることになったら戻りたいか？」
『……どうでしょう。その時になってみないと。でも。私はこの世界の忍術学園のみんなに助けられました。知らない人なのに親切にしてくれて。だから私はこの世界が好きです。彼らが。みなさんが大好きです。なのであっさり帰るとは言えません。まだ何もお返しできてませんから。』
『ですが、帰りたいという気持ちもあります。向こうで私がどうなっているのかわかりませんが。もう居ない存在になっているのか普通に生活しているのか時が止まっているのか。』
『ですから私は帰る方法がわかって確実に帰れる保証ができた時に決めたいと思ってます』
「そうか。……ありがとう。そういえば、お主のいた時代とやらはどんな所なんじゃ？」
おー。平成ね……
『私のいた時代は。見た目平和に見えます。でもそれは見せかけ。戦をしている場所もあり。様々なところで人が殺されている。親を殺された子供。子を殺された親。様々な人がいます。どんな時代でも平和はないと思うんです。誰もが平和を目指して頑張る。だからこそこの世界は回っていると思います』
「そうなのか……若い割に深い考え方をするのぉ」
『深いですかね？……まあ私18ですからね！』
「ありがとう。色々考えさせてもらった。これからもここの事務員としてよろしく頼む」
『こちらこそよろしくお願いします』
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作者名：りさ x他1人 | 作成日時：2016年5月18日 22時
