日常記録3【爆豪勝己】 (ページ48)

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爆「たらたらうるせぇんだよテメェは」

貴「痛い」

爆「俺は男だ女だ関係なくお前のヒーローとしての力、認めてンだよ

アイツらだってそうだ

それでもまだ不満かよ」

冷静な声色に怒りを含んでいるのがわかる

爆豪の真っ向からの言葉に喉が焼けるような感覚

貴「…なに、急に
さっきまで全然話聞かなかったくせに」

爆「テメェが聞け」

視線を逸らした私の顔を無理やり正面に向かせる爆豪の大きな手

爆「俺は思ってねぇことは言わねぇし嘘もつかねぇ

テメェを慰めてやろーなんざ1ミリも思ってねぇンだよ」

貴「……爆豪がそう言う風に言うの、ずるい」

わかってる、爆豪は誰が相手でも、どんな状況でも本心をぶつけてくる

いつだって自分の思うように、やりたいように生きる

そんな彼が、羨ましかった

自分にはできないから
違う、結果が怖くてやろうともしないんだ、わたしは

そんな自分と対称的な爆豪を比べては卑下して

でも、それでも彼の背中を追ってきた

悔しいのに声が出ないのは爆豪の言ってることが正しいから

ぐちゃぐちゃな感情にどうしていいかわからない

ったく、とため息混じりの声が零れる

爆「テメェはテメェのままでいろ

自分見失ってンじゃねぇ」

そっと抱き寄せられて、ほんのり甘い香りと安心感に優しく包み込まれた

後頭部に置かれた手が温かい

ジンと目頭の奥が熱くなった

気持ちが落ち着いてきた頃に爆豪はゆっくり身体を離した

泣き顔を見られるのは今更ながら恥ずかしくてバレないようにと手の甲で隠す

爆「それに、テメェが男ンなったら困る」

なんで、と聞き返した直後に手首をギュッと掴まれたかと思えば、呆気なく腕を剥がされ、視界が爆豪でいっぱいになる

唇に触れた感触と屈んで私を覗く爆豪に思考が止まる

爆「俺はお前のこと女として見てっから」

悪戯に口角を上げてそれだけ言うと、「帰んぞ」と歩き始めてしまうから追いつかない思考のままなんとか足を踏み出すけど

唇が触れる直前の爆豪の顔が頭から離れない

身体中が熱くて、女として彼を意識したのだと実感してまった