日常記録3【爆豪勝己】 (ページ34)

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一口ちょうだいページ34

同棲してるかつきと久々に口喧嘩をした

発端は私が後輩の男の子とご飯に行ったことで、

かつきも綺麗な女優さんと真夜中デートってすっぱ抜かれてるじゃん、と反論したら

｢こっちは仕事なんだわ｣そんくらい分かんだろと突き返された

彼の言うことはごもっともだし、早く仲直りすれば良かったけど

一方的怒るんじゃなくて少しはヤキモチ妬いたとか言って欲しかったんだ

謝ったら負けだ、と作ってくれた夕食も黙り込んで済ませる

こういう日に限って帰り道にケーキ屋に寄ったのは運が悪い

本当は仲良く食べたかったのに喧嘩のせいで台無しだ

ソファに座り直したかつきは｢まだ不貞腐れてんのかよ｣と呆れた声で視線だけこちらに向けるから

それにもまたイラッときて彼を無視したまま冷蔵庫にケーキを取りに行った

よし食べよう、とした時かつきが立ち上がる気配がしてさすがに怒ったかなと思っていたら

黙ったまま対面の椅子に座った

何も言わないしもういいやと食べ始めると｢あ｣とだけ言う

顔をあげれば一口寄越せと言わんばかりに口を開けて私を見てる

普段甘いものなんて欲しがらないのにこういうときばっかり。

不貞腐れたままの私も私だけど、折れる訳にはいかず一欠片分のケーキをフォークに掬い、見せつけるようにパクリと食べてやった

フンっと鼻で笑うとピクピクと眉を震わせて｢やりやがったな｣と言いたそうな顔をする

してやったりともう一口ケーキを口に運ぼうとした時

ガタッと椅子から腰を浮かせたかつきは私の唇にかぶりつく

角度を変えて執拗くキスをして、油断した瞬間に舌が口内に侵入してくる

後頭部をしっかり固定されて逃げられないし、まるでケーキを食べるかのように私の唇を甘噛みした

ようやく離れたときには息が上がっていて、｢もうっ｣と怒れば座り直したかつきはニヤリと笑う

爆｢いつまでも拗ねてんじゃねぇ

お前は俺だけ見てればいンだよ｣

貴｢……かつきだって私のことだけ見てよ｣

ふいっと視線を逸らしてそう呟けば

爆｢ハナからテメェしか見てねぇわ

お前がよそ見してンじゃねぇ｣

頬をムニッと掴まれて、無理やりかつきの方を向かされる

してないし！と言う代わりにムッとした表情を作ったら、

｢ンな顔してもかわいーだけだわ、ばーか｣
と、まんまと反撃を食らう

顔を赤らめた私に気づくと鼻で笑い｢ケーキの次はお前食う｣なんて言われるから、結局最後はかつきのペースに負かされる