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貴女side
「あんず、何言ってた?」
教室に戻ると、隣の席である朔間くんは眠そうに細めた瞳を向けてくる。真緒さんもくるりと振り向いて、朔間くんの机に頬杖をついた。
「専属ユニットの話です」
「専属ユニット?…あぁ、きめた?」
「いえ、まだ」
佐賀美先生から貰った資料を振って、「これで勉強します」と言うと二人とも頷いた。
「焦らなくて良いからな?困ったことがあれば、俺も凛月も朔間先輩もいるし。入りにくいなら俺らのユニットも平気だから」
「ありがとうございます、真緒さん」
いつでも力になるからな〜?とくしゃっと頭をなでられる。真緒さんと朔間くんは一緒にいると忘れがちだが、真緒さんの方が歳下で。頼りになるお兄ちゃん、という雰囲気を醸し出している彼は同年代だが、相談もしやすい。
「…A」
「はい?」
「…俺も、味方になるからね。お兄ちゃん、とかじゃなくて主人でもなくて、ただの友達として。いつでも頼ってきていいから」
そう言ってふい、と顔を背ける朔間くん。
私が外の世界を怖がっていることを、彼はきっと知っている。すごく緊張して昨日もまともにねれなかったことも、話をする時わずかに笑みが引き攣ってしまうことも。
彼なりの不器用な優しさが、すとんと胸に落ちてきた。
「…はい。ありがとうございます、朔間くん」
そう言って笑うと、彼は少しだけ満足げに口元を緩めたのだった。
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こんにちは、作者の蝶遊です。
閲覧ありがとうございます!
実は、合作をさせていただくことになりました。月森 木詠様と華紅様とです。私は基本的に恋愛もの、あんスタと歌い手様メインに書かせていただく予定です。
【合作】玉響〜たまゆら〜【短編集】
http://uranai.nosv.org/u.php/novel/Tukimori123/
お時間あればふらっと立ち寄ってみてくださいね。まだあんスタ書いてないですけど、これから書きます。リクエストありなので是非。お二人のお話も比べ物にならないぐらい面白いですよ。
余談ですが、玉響という題名は私がきめさせていただきました。玉響は枕詞なのですが、一瞬という意味があり、玉響に、と言うと一瞬だけ触れるという意味があります。
ガチ恋愛思考ですね。
長くなってしまいましたが、亀更新ですけど頑張って更新するので、これからもこの作品を宜しくお願い致します。
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蝶遊(プロフ) - 私も推しが似てて嬉しいです〜! か、活躍…できる限り頑張りますっ!!笑 (2018年9月2日 7時) (レス) id: 231773e0eb (このIDを非表示/違反報告)
▼ 宮本 . △@ペアネβペア画中(プロフ) - 蝶遊さん» 来てしまいました~笑 推しが似てて嬉しいです..凛月くん人気!!!!!!!!! 今後の作者様の活躍を期待していますっ (2018年9月1日 19時) (レス) id: 7a40cd812c (このIDを非表示/違反報告)
蝶遊(プロフ) - ▼ 宮本 . △@ペアネβペア画中さん» わわ、こっちにも来てくださったんですね! なんか推しが似てますね…笑 コメントありがとうございます!! (2018年9月1日 19時) (レス) id: 231773e0eb (このIDを非表示/違反報告)
▼ 宮本 . △@ペアネβペア画中(プロフ) - うはぁぁぁ!!!!!!!!!歌い手小説からやって来ました(*''*) 推し…同じです!凛月くん~~好きや~~!!笑 (2018年9月1日 18時) (レス) id: 7a40cd812c (このIDを非表示/違反報告)
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