33話 代わり ページ33
ぼーさんは教室を出ると私と麻衣を連れて階段へ連れて行った
麻「何で誰も2人を止めないの?ダメだよ!あんなことさせないで。やめさせて・・・!」
『麻衣』
ぼーさんは麻衣の頬を軽く叩いてまっすぐ見つめた
滝「ナルを信じろ、ナルが俺達の期待を裏切ったことがあるか?」
麻「だって・・・」
滝「あるか?」
麻「・・・ない・・・」
滝「だったら信じろ、大丈夫だ」
麻「でも・・・」
滝「あの中には安原少年だっているんだ、俺が心配じゃないと思うのか?」
麻「・・・うん・・・」
滝「・・・いい子だ」
ぼーさんは優しくそう言うと麻衣の頭を撫でた
『・・・ナルの事だもん、皆が助かる方法を考えてくれてるよ
だから・・・信じてみよう?』
暫く階段に座っているとと真砂子達が来た
『終わった・・・の?』
麻「・・・終わったの?本当に!?」
ナ「ああ」
それを聞いて大急ぎで体育館へ走った麻衣を慌てて追いかけた
体育館に着くと麻衣は扉を勢いよく開けた
私達は目の前に広がる光景に絶句して固まった
滝「・・・どうした、いったいどうなって・・・」
『やっぱり・・・ってうわ・・・すごい量』
そこには大量のヒトガタが落ちていた
ヒトガタは所々壊れていて生徒の名前が書いてあった
麻「――これ・・・人形・・・?
だってさっきは確かに生徒が・・・」
麻衣がヒトガタの一つを持ち上げるとポロッと腕が落ちた
ナ「ぼーさん、A、ジョンとヒトガタの確認を頼む」
滝「・・・はいよ」
『わかった』
ナ「それから松崎さん、原さん、麻衣、手分けして壊れてないヒトガタの名札を調べてくれ
名札にある名前を名簿で調べて安否の確認を取るんだ」
壊れていないヒトガタの名前の生徒には一人一人電話をかけた
麻「───じゃあ、ヲリキリさまをやったことはないんですね?
はい・・・はい、わかりました。ありがとうございました」
全員の確認がとれた麻衣はカチャリと受話器を置いて一息ついた
麻「大丈夫、何ともないって!」
綾「やった!」
『・・・よかった・・・』
ヒトガタは生徒全員分あった
ヲリキリ様をやった子に返るはずだった呪詛は全部ヒトガタが代わりに引き受けてくれた
その結果ヒトガタははどこかしら壊れ、壊れなかったのは呪詛に関わらなかった生徒の物だけだった
ナルはきっと呪詛を返すと決めた時からこうすると決めていたんだろう
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海歩優(プロフ) - リュウさん» ありがとうございます!ぼーさん夢なかなかないですよね、私もそれがきっかけで書き始めました。頑張ります! (2020年5月5日 14時) (レス) id: 77975fecce (このIDを非表示/違反報告)
リュウ - いつも更新楽しみにしています。ぼーさん夢がなかなか無いので是非完結までして欲しいです。 (2020年5月4日 22時) (レス) id: 29665f9b68 (このIDを非表示/違反報告)
海歩優(プロフ) - あこさん» コメント嬉しいです!ありがとうございます! (2020年4月5日 20時) (レス) id: 77975fecce (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 初コメ失礼します。すごく面白くて続きが気になります!更新頑張ってください^ - ^ (2020年2月16日 16時) (レス) id: 2f6741d080 (このIDを非表示/違反報告)
海歩優(プロフ) - 笹△▲さん» ありがとうごいます!頑張ります! (2019年12月14日 22時) (レス) id: 77975fecce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海歩優 x他1人 | 作成日時:2019年12月12日 0時