【銀魂】最後に君に。〜真選組〜

好きな人いる？なんて聞かないで ページ17

沖田)え、


驚いたように目を見開く総悟



あ、やっちゃった。

口から勝手に出てきたのだ


仕方あるまい





『ごごごご、ごめん！今のなし！忘れて！』



沖田)いる

『へ？』

沖田)好きな人いる。

『あ、』


そんな声が力なく私の口から漏れた


私じゃない。だって、わかるもん。


ずっと。離れてたもんね


きっと病気持ってる私のことなんて疎ましく思ってるもんね




沖田)お前は？


『え…？』

沖田)好きな人いんのかぃ

『あー、うん。いるよ』


泣きそうになりながらも伏せ目がちに答えた




沖田)どんなやつ？


あんただよ。

そう言いたくなるのを堪えてポツリと話した



『たまにフラフラすることもあるけど、ほんと
は優しくて、誰にも弱さを見せなくて、芯がま
っすぐ通ってるっていうか、かっこよくて、…
それでねっ！何かを守ろうとする姿勢に惚れた
っていうか…あとねっ！


…………なんでそんな顔するの…？』



総悟は、


怒ってるのか悲しんでいるのか分からない複雑な顔をしていた



沖田)え、あ。なんでもありやせん。


ハッとした総悟はいつものポーカーフェイスに戻った





沖田)近藤さんと土方さん待ってるから戻りやしょう


寂しそうに笑った総悟はベンチから立って先を行ってしまった




ごめんね。総悟。

だって言えない。



言わない。





たとえ両思いだったとしても一年後にはここには私はいないから。



きっとあなたは傷つく。





ごめん。


だから。









『大嫌い。』









たった一つの嘘を残すよ。

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