【３】路地裏から拾いまして【浦.島.坂田.船】

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「A、A…」


『…？』




真夜中、名前を呼ばれながら揺さぶらせ、目を覚ますとそばに居たのは坂田さんだった。わぁ、びっくりした。




『どうしました？』




さ「…なんでもない」




『？』




んー、でも涙目だし…。




『今日は一緒に寝ますか？』




さ「…ん。寝る」




冗談のつもりだったんだけどな。まぁ、言ったからには仕方ない
私は布団をめくり、ベッドの奥にへとズレる。




さ「…あのな、ご飯前に変な番組観たんよ」




『番組？』




坂田さんはいつもより私をぎゅっと抱きしめた。
うーん、寝てる体制でこれはキツい




さ「なんか、人間は時が経つにつれ離れ離れになるって」




『ふふっ、そんなの良くあることだからですよ。
んー、坂田さんは私と離れ離れになりたいですか？』




さ「んなことない！ずっと一緒に居たい！」




『だったら大丈夫ですよ。』




さ「ほんと…？」


『ほんと』




嗚呼、体調が悪そうだったのはそれを考えてたからかな。
坂田さんはいい人すぎるねぇ




『ほら、もう寝ましょう？』




さ「ん。寝る」





坂田さんは私をまたぎゅっと抱きしめ、額同士を合わせてグリグリされた。




『擽ったいです』


さ「俺もー」


『貴方がやったのに』




そう言うと坂田さんは笑って目を瞑って眠りについた。私も寝よう

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