【３】路地裏から拾いまして【浦.島.坂田.船】 (ページ38)

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さ「……」

『？』

晩ご飯の時間、なぜか坂田さんの顔色が良くない。
どうしたんだろう

う「坂田、そこの醤油とって」

さ「……」

う「さーかた。はやくー」

さ「…んっ？あ、ぁごめん。はい」

……熱？
私は箸と茶碗を置き、坂田さんの額へ手を当てる。うーん、別に熱ではないのかな

せ「なに？熱？」

『熱はないみたいですが…』

し「いつもうるさい奴が静かだと調子狂うなぁ」

帰ってきたときは元気だったし、どうしたんだろう。
目を離したのも私が勉強の時だけだし…あっ

『もしかして先程まで寝てました？』

さ「…寝てない」

う「なんかのテレビ見てたな」

さ「うん」

せ「怖いやつ見ただけやろ」

し「それはビビリすぎるw」

さ「ちゃう。見てない」

…やっぱり可笑しい。
いつもだったら怒るのに…

『坂田さん、今日は早めに寝ましょう。ね？』

さ「…ん、そーする」

うーん。本当にどうしたんだろう
部屋は既に寝られる用意してあるみたいだし、麦茶をよく飲ませよう

さ「ご馳走様」

し「あっ、もう寝るん？おやすみー」

せ「すみー」

う「みー」

せめてちゃんと言いましょうよ。
私は坂田さんを部屋まで送り、カーテンなどを閉めた。

『今日はゆっくり休んでください』

さ「うん」

よし、じゃあ私はもう戻ろうかな。

さ「…ちょ、と待って」

『？』

さ「ぁ、やっぱりなんでもない」

『そうですか？』

うーん、今何か言おうとしてたような。まぁ、本人が言う気なさそうだし…
仕方ない。

『何かあればいつでも私の部屋に来てください。』

さ「ん。わかった」