【歌.い.手】路地裏から拾いまして【浦.島.坂田.船】

-１６- ページ16

ご飯も食べ終わり、４人がお風呂に入っている間、私はリビングで課題をしていた。




『どうやるんだっけ…』




小さな声でぼそっと呟くと、急に耳元で「ここは…」という声が聞こえた。




『…吃驚した。どうしたんですか坂田さん』




さ｢へへっ、お風呂からあがって脅かそうとしてたら勉強してたから覗き見た！｣




『凄いさらっと言いますね？((』




そう言うと、坂田さんは私が止まっていた問題の場所に指を置いて教えてくれた。




さ｢ここは前のこの公式を使って…｣




『こうですか？』




さ｢そうそう！さすがやわ！！！｣




意外と坂田さんは頭が良く、わからない場所を聞くとさらっと教えてくれた。……バカだと思っててごめんなさい((




さ｢はい終わり−！｣




『教えてくれてありがとうございました。
とても解りやすかったです』




さ｢いやー…そこまで言われると照るなぁ｣




すると坂田さんはタオルが掛けてある頭に手を置いた。びしょ濡れじゃないですか…




『髪の毛乾かしましょうか？』




さ｢ほんま！？｣




『私なんかでよければですから』




坂田さんは｢じゃあお願い！｣と言って私にドライヤーを渡した。そしてスイッチを入れて坂田さんに聞いた。




『どこかで勉強でも習ってたんですか？』




さ｢んとなー…路地裏にもいろんな人がおってな？で、その内の１人がうらさんとセンラに教えて、その２人から志麻くんと一緒に教わった！｣




『へぇ…路地裏にもいろんな人がいるんですね』




さ｢せやで！あとな！〜〜〜で、〜〜〜〜が｣




坂田さんは笑顔で嬉しそうに話しながら路地裏のことを教えてくれた。雨が降ったらゴミ箱の蓋を傘にしたとか…((




さ｢んでうらさんの身長バカにしたらやまだぬきに噛まれた。｣


『それは完璧に坂田さんが悪いです』


さ｢えー？｣

-１７-→←-１５-

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す