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5話 ページ7

noside

たった一言で阿鼻叫喚な空間を作り上げた張本人たる咲魔は、壇上で一人楽しそうに笑う



「人間だって!?」
「そんなまさか!」



悪魔達は混乱しているが、いまいち信用できていない様子

そりゃそうだ


しかしそれも予想通りな咲魔は、騒ぐ生徒や教師の反応を一通り楽しむと再び口を開く


もはや彼女だけの舞台である




『ふふ、信じられないかな?じゃあ……』パチンッ



咲魔が指を一つ鳴らすと、変化が起きた


人間特有の、悪魔にとっては美味しそうな匂いが漂う



そう、匂い消しの効果を打ち消したのだ



突如香りだした「人間」の匂いに、悪魔達は咲魔が人間であるのだと思い知らされる

しかし、咲魔の放つ雰囲気や魔力が、食べようという気を起こさせない



『これで信じた?そう、私は人間だ。なんで人間が、っていうのはなし。文句があるなら興味本位で召喚した悪魔にサラッと差し出した両親とその生け贄に孫になってと懇願したそこの理事長に言いな』パチン



再び指を鳴らすと、人間の香りは消える



「てかよぉ、お前人間なのにバビルス通うってのか?魔力ないんだろ?」



すると、煽るような悪魔の声が聞こえた

その生徒を見ると、咲魔は実にヴィランらしい、悪魔らしい顔をして―――





『誰が魔力なしだって?』ボッ



右の人差し指を立てて、そこに濃い紫の炎を灯した

ユラユラと怪しく揺らめく紫炎は、見た目以上の火力を持つ

強い魔法であることに気付いたのは、生徒の一部と教師のみだ



『人間にも魔力持ちはいるよ。少数だがね。けど、その少数が強いんだ』


フワリ ヒラ ヒラ



自身の生み出した炎に円を描かせると、その炎は美しい蝶の姿を取った

そして戯れに生み出した紫炎の蝶を花弁が如く飛ばし、場内を飛ばせた




『人間が悪魔学校に通っては行けない、なんてルールはない。なら私がいても問題ない筈だ。魔力だってあるのだしね

それにさぁ―――…「いつも通り」だなんて、つまんないだろ?刺激が無くちゃ。折角の学園生活なんだし


それに―――――――』



場内をある程度飛び回った紫炎の蝶は咲魔の元へ戻る

咲魔は右の人差し指を軽く折り曲げ、そこに蝶を止まらせると



次の瞬間、魔力を込めて炎を激しくうねらし、円を描く龍のような形へ変化させた




『――――「悪魔」なんだ。楽しくいかないと、ね?さぁほら、――――アブノーマルにいこう!』ゴオオォ!



場内の生徒は、それと同時に盛り上りを見せた

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メグミ - ファンです,まじで小説面白過ぎて好きです,脳死するかもです,次の投稿も楽しみにしています (2022年11月14日 21時) (レス) id: ebe50ea529 (このIDを非表示/違反報告)
メグミ - 零月さん,この小説を自分の小説の参考にしてもいいですか? (2022年11月3日 21時) (レス) id: 08246aac29 (このIDを非表示/違反報告)
アミィ - コレで怪盗レッドの飛鳥成り代わりを書いて原作を変えて欲しいです (2022年5月22日 13時) (レス) @page8 id: b726ad44ae (このIDを非表示/違反報告)
リゼ - 零月さん» おもしろい(脳死) (2022年1月20日 8時) (レス) @page48 id: 590b5b1374 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - 零月さん» お久しぶりです! (2022年1月16日 18時) (レス) @page47 id: 7f6da98090 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:零月 | 作者ホームページ:http   
作成日時:2021年12月14日 18時

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