22話 ページ24
咲魔side
さて、今日は教材の配布日
楽しみだなぁ。特に拷問学←
あ、でも薬学も楽しみだなぁ
魔界の植物は人間界とは異なるからね
いろんな調合が試せそうだ
『配布教室……あそこだね』
アリス「何やら騒がし――」
「ンローゥリングーーーー!!」ゴロゴロゴロ
バコーーン!…と、教材の積まれたところに激突する前に
『【衝撃吸収】』パチンッ
積み荷の前にこんにゃくみたいな透明な壁を作り、そこに彼女――クララがぶつかる
壁はグニャリと歪んで…そうだな、遊戯の子とでも呼ぼうかな
遊戯の子を反対側にボヨンと飛ばした
クララ「!何これ何これ!誰の!?君の!?」
『はは、まぁそうだよ。大丈夫だった?』
アリス「!いけません咲魔様!話しかけては…」
ふふ、大丈夫さ
私ね、こういう自由で奔放で元気な子、結構好きなんだよ
「ウァラク」。白い翼を持つ悪魔
異端、忌避…………そういうのは好みだ
遊戯の子は目をキラキラさせると、一気に捲し立てる
クララ「あたしクララ!右足がコナーで左足がマーフ!あんね!教材取ろうとしてたの!
でも勢い余って突っ込んじゃった!
物が積んであるとバコーンてやりたくならない?なるよね!あっ飴あげる」
『へぇそうなんだ。でも危ないから気を付けてね。教材を配れないからもうしないの、いい?飴はありがとうね』
クララ「うーん、分かった!もうしない!」
『うん、良い子』ナデナデ
ふふ、可愛らしいことだ
目を閉じて気持ち良さそうにする遊戯の子。ちゃーんと相手してあげれば大丈夫さ
懐かれるのは悪いことじゃないよ
ある程度撫でてから遊戯の子を列に並ばせる
すると、火炎の子が耳打ちしてきた
アリス「ウァラク・クララ。かなりの変人と有名です。懐かれると面倒なので皆近づきません。中にはちょっかいだす者もいますが」コソッ
『ふぅん。可愛いと思うけどねぇ。勿体ない』
変人だとか興味ないね
そんなものどうでもいい
私が気に入るか気に入らないか。それだけだ
アリス「ともかく!絶対関わらない方が良いですよ!」
『……アリスさぁ、彼女の事どれくらい知ってる?』
アリス「……と、言うと?」
『周りの評定しか知らないでしょう?彼女の好みも、家族も、思い出も、私達は「ウァラク・クララ」を何も知らない』
目で見るから分からないこともある
けれど、目で見て、感じなくては分からないこともある
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メグミ - ファンです,まじで小説面白過ぎて好きです,脳死するかもです,次の投稿も楽しみにしています (2022年11月14日 21時) (レス) id: ebe50ea529 (このIDを非表示/違反報告)
メグミ - 零月さん,この小説を自分の小説の参考にしてもいいですか? (2022年11月3日 21時) (レス) id: 08246aac29 (このIDを非表示/違反報告)
アミィ - コレで怪盗レッドの飛鳥成り代わりを書いて原作を変えて欲しいです (2022年5月22日 13時) (レス) @page8 id: b726ad44ae (このIDを非表示/違反報告)
リゼ - 零月さん» おもしろい(脳死) (2022年1月20日 8時) (レス) @page48 id: 590b5b1374 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - 零月さん» お久しぶりです! (2022年1月16日 18時) (レス) @page47 id: 7f6da98090 (このIDを非表示/違反報告)
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