人生万事塞翁が虎 ページ6
中島side
―――一杯の茶漬け
梅干しに刻み海苔、それに夕餉の残りの鶏肉――――
それを熱い白湯に浮かべ
塩昆布と一緒にかきこむ
旨かったなぁ
孤児院の台所で人目を忍んで食った夜の茶漬け
ていうか――――
腹へって死ぬ―――――
僕の名前は敦――故あって、餓死寸前です←
孤児院を追い出され食べるもの寝るところもなく
かといって盗みを働く度胸もなく
こんな処まで来てしまった
行きたければ盗むか、奪うしかない―――
けど―――
―――お前など孤児院にも要らぬ!
―――どこぞで野垂れ死んでしまえ!
ッ―――――!五月蝿い―――僕は死なないぞ――
生きるためだ、次に通りかかった者
そいつを襲い
財布を奪う――!!
『どうしたの?こんな処で』
中島「うわあぁ!?!?」
びっっっっっくりしたぁ!!
え!?誰!?
と思い振り向くと、優しそうな綺麗なお姉さんがいた
身長は僕よりは低いけれど、大人っぽい雰囲気で
穏やかな感じがした
『あ、ごめんね。驚かせて』
中島「い、いえ別に……」
『ところで、さっきも言ったけどここで何を?』
中島「それは…」
「孤児院を追い出されて盗みを働こうとしてました」だなんて言える筈もなく
黙り込んでしまった
『……見たところ、孤児院の出かな?深くは聞かないけど』
中島「っその…」
ぐうううぅ…
…………うん、恥ずか死ぬ←
中島「(*/□\*)カアァ…」
『ふふ、お腹空いてるんだ。これコンビニのお握りだけど…食べる?』
中島「!!(*゚∀゚)*。_。)*゚∀゚)*。_。)」
『そう、ならあげるよ』
わぁ、見た目通り優しい人だなぁ
見ず知らずに僕に食べ物くれるだなんて…
『じゃあね。また会うかも』
中島「あのっ、本当にありがとうございます!」
『良いよ、お節介だし』
そう言ってお姉さんは歩いて去っていった
……お握り、大事に食べよう
――――この後、川に足が刺さっている光景を目の当たりにするとは、このときは微塵も思ってなかった←
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リゼ - 零月さん» うしおととらはまだですか? (2022年4月12日 13時) (レス) id: bd60c7e03e (このIDを非表示/違反報告)
maichametamtam(プロフ) - 魔入間とうしおととらの最新を、、、 (2022年4月10日 15時) (レス) id: dd065062e2 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - そうですが、答えていただきありがとうございました。( ´∀` )b (2021年10月12日 7時) (レス) id: caf70309bf (このIDを非表示/違反報告)
零月 - 時雨さん» 少々見きり発車的な部分があったため消してしまいました。すみません (2021年10月11日 20時) (レス) id: e13128236a (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 零月さんいつも楽しく読ませてもらってます。聞きたいことがあるんですが刀剣乱舞と鬼滅の刃のクロスオーバーで夢主が日輪刀の話がなくなっていたので消してしまいましたか?(蛇柱の日輪刀じゃない方です) (2021年10月11日 18時) (レス) id: caf70309bf (このIDを非表示/違反報告)
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