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15.記憶の海の匂い ページ16



ある日の深夜。
今日は、女部屋の自分のベッドに寝転んでもなかなか寝付けなかった。
何度も何度も寝返りを打ったところで、少し潮風に当たろうと思いたった。

甲板に出てみれば、月明かりが反射する海はキラキラと光り、まるで辺り一帯が満天の星に囲まれているようだった。


「…私の、いた世界か…」


ここに来てもうすぐ二週間が経とうとしている。
毎日が楽しくて、新しいことばかりで、向こうの世界を思い出す暇がなかった。
けれど、こうした静かな夜に一人きりになるとふと思い出す。

私はこの世界の人間ではないのだと。
どう頑張っても私はこの世界の人間にはなれないのだ。
この幻想的な景色を、本来なら見ているべき人ではないのだ。

嫌いだった。
あの世界の何もかもが。
大嫌いだった。
柵を握る手に、思わず力が入る。


「夜の海風は冷えるんだ。こんな所にいると風邪引くよAちゃん」


そう声が聞こえて、肩に何かがかけられた。
横を見ると、サンジが立っていて、肩にかけられたのがサンジのジャケットなのだと思い当たる。


「ありがとうございます」


「いいえ、どういたしまして」


私達の間に沈黙が訪れた。
けれど、別に気まずいとかじゃ無くて。
海を見つめながら私は、ジャケットから漂ってくるサンジの香りに包まれていた。


16.包まれた夜→←14.その涙はもったいない



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ぷりん(プロフ) - 「ぱずる」さん» そうなんですね!何も知らずごめんなさい😿とても面白い作品でお気に入りです!更新頑張ってください応援してます✊🏻🤍 (2022年8月24日 0時) (レス) id: 30c6d797b4 (このIDを非表示/違反報告)
「ぱずる」(プロフ) - ぷりんさん» 誤解させてしまってすみません!今この作品書き直しの途中でして、まだ14話からは更新できてない状況です。続編はまだ手をつけてないのでそのままなんです。誤解させてすみません点 (2022年8月23日 21時) (レス) id: 6f1abe1470 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん(プロフ) - 13話から話が飛んでいて次の続編へ行ってしまうのですが14話からは作者様が消されてしまったのでしょうか😿 (2022年8月23日 21時) (レス) id: 30c6d797b4 (このIDを非表示/違反報告)
シェイガー(プロフ) - こんな現象が本当にあったらいいのにな〜笑笑 (2019年9月2日 3時) (レス) id: 524b76be29 (このIDを非表示/違反報告)
むちゅ - 学校も楽しくないし行きたくない、アニメを見てた方が、本当に幸せだと感じる。そう思うのは私だけですかね… (2017年1月9日 22時) (レス) id: 81902d63ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:「ぱずる」 | 作成日時:2016年8月31日 23時

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