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6.ばかげた本当の話 ページ7

「すいません、心配をおかけ、ました…」


18個の目に見守られ、ようやく落ち着いてきた。
まだ少しだけ震える手を握りしめて、胸の前で握りしめる。


「お前、名前なんて言うんだ?おれはルフィ!海賊王になる男だ!」


「私はA、です」


私はベッドから起き上がった体制のまま、皆の方を向けずにいる。
視界に映るのは真っ白なシーツだけで、幸い、長い髪の毛が私の顔を隠してくれていた。


「Aって言うのね!私は…」




「知ってます。ナミさん、ですよね…皆さんも知ってます…」


ナミの言葉に被せる。
彼らの事も、この世界の事も聞くまでもない。
全部全部知ってる。
だって大好きだったんだから。


「なんだ、おれ達のこと知ってんのかよ〜!」


少し照れくさそうにウソップが頭を掻く。
自分たちが海賊だから、手配書や新聞で知っていると思ったんだろう。
でも違うの。
ずっと見てきたから、憧れてきたから。
だから、知っている。


「オメェ、どこから来たんだ?」


部屋に入りきれずに、扉から覗き込んでいたフランキーがそう尋ねる。


「どこ…から…」


どう説明すればいいのだろう。
この世界に、日本だなんて国はないし、そもそも私はこの世界で生まれたわけではない。

異世界から?
この人達は信じてくれるだろうか。
こんな馬鹿げた話を。


「…私は、この世界の人間じゃな、い…です…」


「えっ!?」と全員の声がする。
そりゃそうだ、そう反応するのが正常だ。
小さな子どもだって、まだまともな作り話ができる。

私は布団を強く握りしめた。




7.夢でなきゃいけない→←5.真空の夢



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ぷりん(プロフ) - 「ぱずる」さん» そうなんですね!何も知らずごめんなさい😿とても面白い作品でお気に入りです!更新頑張ってください応援してます✊🏻🤍 (2022年8月24日 0時) (レス) id: 30c6d797b4 (このIDを非表示/違反報告)
「ぱずる」(プロフ) - ぷりんさん» 誤解させてしまってすみません!今この作品書き直しの途中でして、まだ14話からは更新できてない状況です。続編はまだ手をつけてないのでそのままなんです。誤解させてすみません点 (2022年8月23日 21時) (レス) id: 6f1abe1470 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん(プロフ) - 13話から話が飛んでいて次の続編へ行ってしまうのですが14話からは作者様が消されてしまったのでしょうか😿 (2022年8月23日 21時) (レス) id: 30c6d797b4 (このIDを非表示/違反報告)
シェイガー(プロフ) - こんな現象が本当にあったらいいのにな〜笑笑 (2019年9月2日 3時) (レス) id: 524b76be29 (このIDを非表示/違反報告)
むちゅ - 学校も楽しくないし行きたくない、アニメを見てた方が、本当に幸せだと感じる。そう思うのは私だけですかね… (2017年1月9日 22時) (レス) id: 81902d63ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:「ぱずる」 | 作成日時:2016年8月31日 23時

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