233 ページ34
.
『…昨日アンジェリーナと腕を組んでた』
「あー？あぁ、出迎えにきてくれてたのか」
フレッドはAの言葉にいつの事だ？と思い出す様に目線を動かし、ピンときて微笑んだ
『そんな事は良いの、フレッドもアンジェリーナも距離が近すぎるわ』
Aが堰を切った様に不満を漏らすと、フレッドは眉を上げて答えた
「アンジェリーナはただの友達だぜ？クィディッチのチームメイトだ」
分かってるだろ？とでも言いたげなフレッドに、Aはため息を漏らす
アンジェリーナの好意をフレッドは知らない
言えない事をもどかしく感じながら、言葉を選んだ
『貴方は自分が思っているよりもモテるのよ？自覚して欲しいわ』
Aは怒りと不安が混じった声色でそう続けるも、フレッドは嬉しそうにニヤリと笑みを浮かべている
「俺が取られるのがそんなに嫌なのか？」
自信たっぷりにそう言うフレッドに、Aはため息をもう1つ漏らした
『どうしてそんなに嬉しそうなの？私は真剣に話してるのよ？』
今度は怒りを強く込めた声色でキッとフレッドを見る
「Aが妬いてるんだ、こんなに嬉しい事はないだろ？」
楽しそうにそう呟くフレッドは、Aの髪の毛を指でくるくると絡め取った
『…もう何も言わないわ。貴方には何も伝わって無いみたいね』
怒りを落ち着かせる様に息を吐いたAが冷たくそう言って顔を背けると、フレッドは慌てて謝罪する
「悪かったよ、ちゃんと聞くさ」
全部話してくれ、と続けるフレッドは緩む頬を抑えてAの頭を撫でた
『私の我儘だって分かってるけど、嫌なのよ…2人の距離が近いと不安になるの』
「ただの友達でも、か？」
そもそもくっついてきているのはアンジェリーナの方からなのだろう、フレッドは困った様にうーん、と唸る
『友達でも嫌なの。私とハリーは友達だけど、腕を組んでたらフレッドはどう思う？』
Aは敢えてハリーの名前を出す
ハリーから好意は感じないが、フレッドはアンジェリーナからの好意を知らない為に、比較するに丁度いい人材だった
「ハリーか…想像出来ないけど。きっと嫌だろうな」
フレッドは少し考え込んだ後そう言うと、Aの頭を撫でる
「ごめんな、これからは気をつける」
そう続けると申し訳なさそうに眉を下げた
『良いの、私の我儘だもの…ごめんなさい』
Aもその表情に罪悪感を感じて謝ると、フレッドは首を横に振った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 146人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鯨井(プロフ) - かにさん» ありがとうございます^ ^この先の展開も楽しんで頂けたら幸いです〜！ (2023年4月23日 10時) (
レス) id: 82c45efafd (このIDを非表示/違反報告)
かに - アンジェリーナ〜‼︎フレッドも意識してないみたいだけど、夢主ちゃんは気にしちゃいますよね😐これからどうなっていくのかすごく気になります✨ (2023年4月22日 22時) (レス) id: dfe3a585c9 (このIDを非表示/違反報告)
村民(プロフ) - 3さん» コメントありがとうございます！そんなに嬉しい事を言っていただけると益々励みになります…！更新頑張って参りますので、是非楽しんでいただけたら幸いです…！長文のコメントありがとうござます^ ^ (2023年4月17日 15時) (レス) id: b5db6cc547 (このIDを非表示/違反報告)
3(プロフ) - 特別に好きだなぁと実感しておりました(˘⌣˘)なんだか長々と、申し訳ありません。これからも更新を楽しみにしています(^^) (2023年4月17日 11時) (レス) id: 67d0082a2d (このIDを非表示/違反報告)
3(プロフ) - �后△�めでとうございます！！いっぱい更新してくださって、日々の楽しみになっております…！そしてお話途中に突然現れる作者様のコメントに冷めてしまうの、お気持ちわかります…笑けれど今回鯨井様のコメントが見られてとても嬉しくなったので、改めてこちらの作品は (2023年4月17日 11時) (レス) @page1 id: 67d0082a2d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鯨井 | 作成日時：2023年4月17日 3時
