鶴の鳴き声 (ページ18)

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16話ページ18

黒)「今の貴方は…微量でもなく、多量でもなく、普通の量です。…私は、貴方の第3の未来をこじ開けました」

すみません、と。
謝られてもよくわからない。

あ)「…まぁ、鶴丸と二つめの未来でも一緒だとわかっただけで、よかったです」

鶴)「A…」

黒)「…。つきました」
降ろされた場所は。
更地であった。

近くに金色の機械があるだけだ。

あ)「あのー…」

黒)「貴方の本丸番号は、428651です。…では荷物を持ち、そこに立ってください」

あ)「え、え？」
言われた位置に立つ。
荷物を持ち、怖さからか、鶴丸の袖を掴む。

鶴)「…大丈夫だ」
鶴丸は、私を優しく撫で、そのまま手を繋いでくれた。
…あったかい。

黒)「では、私はここで。……あぁ、貴方達が探してる本丸は後で送ります。それから…」

いきなり。
光に包まれた。

黒さんの声も聞こえなくなった。
だけど。

繋がれた手のあたたかみだけは。
わかっていた。

黒)「…くれぐれも、お気をつけて」

鶴)「…懐かしなぁ」
鶴丸の声が聞こえた。
と、徐々に見えて来るのは、大きな家。

まさに”和”って感じの家だった。
門を叩けば、認証の登録をさせられた。

…こーゆー所は、近未来なんだ。
中は、馬小屋や更地や、離など。

よくわからない部屋も沢山あった。

あ)「…鶴丸」

鶴)「なんだ？」

あ)「今日から、また。お願いね」

鶴)「…あぁ、任せとけ」
とりあえず。
部屋を見るべく、中に入った。

…わ、いいんだけど…

あ)「広すぎ！」
広すぎる部屋は、逆に寂しく感じる。
しかも、私の部屋と鶴丸の部屋はどう頑張っても遠い。

…一人で寝るのかぁ。
それぞれ部屋に行き、持って来たものを片付ける。

あ)「えーっと、何々？」
部屋には、マニュアルがあった。
…分厚。

欲しいものは、sanizonで買う事。
最初のお祝いとして、10000両貰える事。

手入れ方法や、鍛刀、演練など。
事細かく書かれていた。

正直、ありがたい。

「あのー…」

あ)「きゃぁぁぁあ！」

「わぁぁぁぁあ！なんでございますか！？」
いきなり声がして。
振り向けば、狐が座っていた。

混乱していれば、ドタドタと足音が聞こえてきた。
パンッと障子が開けられ、鶴丸が入ってきた。

鶴)「何だ！？…って。こんのすけか」

あ)「こんのすけ…？」

鶴)「さっき話してたじゃないか！ほら、政府の式神」

あ)「あー…この子、ね」

こ)「はい！こんのすけでございます！…あの、黒殿に頼まれたモノをお持ちいたしました！」