20話 ページ21
綺麗だと思った。
ここにカメラがあればよかったのに。
キングの赤と同じように。
綺麗な光を見た。
ヒラヒラと舞う花びらから、ヒトが形作られる。
それは、この前の少年達で。
彼らはニッと。
彼女に笑いかけて、駆けてゆく。
彼女がどんな表情をしていたのか。
俺は凄くみたかった。
彼女が振り返り、
風に遊ばれる髪を耳にかけ、言った。
あ)「…これが、真実ですよ」
寂しそうに笑った。
その顔に、何も言えなかった。
あ)「厚藤四郎、山姥切国広」
彼らの名を呼ぶ。
まばゆい光と共に、花びらが降りかかった。
目を開ければそこに、立っていて。
私の両隣で、笑いかける。
あ)「…行って」
それから一目散に、走っていった。
駆けていった。
それが使命だと言うように。
当たり前だと言うように。
あ)「…これが、真実ですよ」
私は振り返って、十束さんに答えた。
十束さんは、私をじっと見つめて何も答えない。
淡)「貴方…何者？」
威嚇するように、刀を向けられる。
草)「王ってわけでもないようやし。ほんならあれか？ストレインか？」
ストレイン。
それは、生来から特殊能力を持つ者だ。
あながち、間違っていない。
だから、頷いた。
もしも、私の本当の秘密を知られたら。
…歴史を守ってると知られたら。
この世界が壊れてしまう、
そんな気がした。
厚)「大将、終わったぜ」
あ)「お疲れ様」
淡)「なら、この子達は？彼らもストレインだって言うの？」
あ)「…まぁ、そんな所です」
淡)「見た所、貴方が束ねてるようだけどーー」
「にゃあん」
猫の鳴き声がした。
遠くの方に、あの、白いネコがいた。
淡)「…私は一般市民に何を…。…総員、撤収」
草)「…あれ、なんでこないな子に執着してたんやろか。さっぱり思い出せへん」
…何が起こったのだろう。
草薙さんも淡島さんも、首を傾げて帰っていく。
まるで、何ごともなかったかのように。
十)「…あぁ！君、思い出した！カフェの子だよね？いやぁ、偶然だなぁ」
草)「カフェ？」
十)「そう。最近行ってるカフェで、よく出会うんだよ〜」
さっぱり分からない。
私は最近カフェに行ってないし、行ってたとしても…あれ？
なんだかそんな気がしてきた。
「にゃあ」
あ)「ネコ〜。白いなぁ」
ネコがすり寄ってきたから、頭を撫でる。
十)「可愛いネコだね。君の？」
あ)「あ、いえ。ここに住み着いてるらしいです」
十)「へぇ。あ、今度僕らのアジトに遊びにおいでよ。もてなすよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 29人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なーこ(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます！ ゆっくり更新かもしれませんが、頑張ります！ (2018年7月22日 16時) (
レス) id: bce89ec21f (このIDを非表示/違反報告)
なーこ(プロフ) - ミリアさん» ありがとうございます！ 最近アニメKにハマったので、違ってたりするかもしれませんが、頑張ります！ (2018年7月22日 16時) (レス) id: bce89ec21f (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - アニメKに刀剣乱舞作品大好きで嬉しいです！！夢主達の今後の展開が凄く楽しみです。更新頑張って下さい。 (2018年7月22日 15時) (レス) id: cd04157892 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く面白かったです!刀剣乱舞とアニメKは、どちらも凄く大好きで続きが楽しみです。これからも無理せず更新頑張ってください。 (2018年7月22日 15時) (レス) id: 673ec4ec31 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なーこ | 作成日時：2018年7月17日 21時
