【エイジ】赤色に染まる【アバンティーズ】 (ページ43)

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第39話 said sorachii ページ43

あれから一週間。

花梨とは一切連絡を取っていない。

一緒に受けていた講義も別々に受け、

一緒に食べていた昼食もに別々食べ、

一緒に歩いていた帰り道も別々に帰る。

一緒だった事が別々になった。

どれだけLINEでメッセージを送っても既読が着くだけで返信が帰ってこない。

電話をかけて出る気配ない。

こんな事になるなら、前のままで良かったのかもしれない。

前の関係のまま友達以上恋人未満の関係でいれば良かったのかもしれない。

なぜあの時告白したのか自分でもわからない。

えいちゃんに告白されて、気づいてしまって､泣いている花梨を目の前にして、

俺だけを見ていてほしいと思った。

今までそんなこと思ったことなかったのに。

友達以上恋人未満のまま､

周りよりも少し特別な位置で花梨の斜め横にでも居れればいいと思っていたのに。

それ以上の位置を求めてしまったんだ。

｢そら、撮影するよ｣

俺を呼んだのはえいちゃん｡

あの後えいちゃんとは少しぎくしゃくした。

けどすぐにいつも通りの関係に戻った。

それはえいちゃんの気遣いと優しさがあったから。

さらっとカッコいいことをしてしまうえいちゃんは本当に羨ましい。

えいちゃんだったら花梨は゛今゛俺を見ていてくれたかな。

｢はいどうも！アバンティーズのツリメと！｣

｢エイジと｣

｢そらちぃと｣

｢リクヲでぇす！｣

いつも通りの挨拶で始める撮影。

｢皆さん！かき氷知ってますか？｣

｢ナメてんの？w｣

｢そのくらい知ってるわw｣

企画の内容はかき氷利き｡

まぁボツにはならなさそう。

と、そんな中

｢ごめん。ちょっと…お腹痛い｣

かき氷を食べていたりっくんが急に腹痛を訴え､トイレに駆け込んだ。

そういえばここ最近､りっくん以外のメンバーも腹痛や頭痛を訴えていた。

体張る企画も増え、体調を崩すことが多くなってきた。

ずっと考えていたけど、やっぱりそろそろ休みが必要なのかもしれない。

｢…少し休むか｣

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