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第26話 ページ29

一旦家に帰った私達は早速買った浴衣を着ることにした。





「ねぇちょっと、誰か帯着けんのやって!」





「ワンチャン俺できるよ?」





「そらが出来たら世界中みんな出来るって…。えいちゃんやって!」





けどえいちゃんからの返事は無くて。




えいちゃんの方を見ると、ソファに寄りかかりながら寝ていた。





「も〜えいちゃん寝すぎ!寝不足なの?」





出掛ける前えいちゃんは寝てないって言ってたけど絶対寝てた。





最近えいちゃん寝ること多いなぁ。





目の下に少しくまが出来てるし…。





そう言えば最近ほかの人が持ってきた企画の動画も編集してるって言ってたっけ…。





編集とかで忙しいんだろうけどあんまり無理しないで欲しい。





結局誰も手伝おうとしてくれないので、自力でやった。




地味にきついけど歪じゃないし、まぁいっか。





「ねぇ花梨!俺のもやって!」





そらが少し遠く離れた場所で帯を握っていた。





「ワンチャン出来るって言ってなかった?」





「ワンチャン無かったわ!無理だわ!」





「もー…仕方ないなぁ…。ほらこっち来て。」





「え、やってくれんの!?さすが花梨!」





「ちょ、そらだけずるい!俺のもやって!」





「なら俺もやってよ!全然できない!」





そらに続いてりっくんとツリメ君も帯を持って私に近づいてきた。





断ったり受け入れたりで少しうるさくなってしまった。





視界の端で赤髪が揺れるのが見えた。





えいちゃんが起きたのだ。





「あ、えいちゃんおはよ。よく眠れた?」





「……ん…おはよ…。」





寝起きのえいちゃんの声は少しかすれていて、髪は所々跳ねていた。





「えいちゃん今日よく寝るね。最近寝不足?」





そらの帯を結びながらえいちゃんに話しかけた。





「…んん…ちょっと寝不足かも…。」






ゆったりとした口調で話したえいちゃん。





いつもたまに刺々しくなるから、こんなえいちゃんは新鮮だった。






「目の下にくまできるし…あんまり無理しないでね?」





「…うん……ありがと…。」





普段「ありがとう」なんて絶対言わないのに。





こんなえいちゃん本当新鮮で何だか可愛げがあった。





けど本当に無理するのはやめて欲しいな。

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りす - 名前が直りません! (2018年9月18日 8時) (レス) id: c8f251b89c (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - 水溜りボンド出してほしいです! (2017年11月7日 21時) (レス) id: 42376aeff5 (このIDを非表示/違反報告)
あやもち(新アカウント)(プロフ) - 1章お疲れ様でした!第2章も、僭越ながら私、見させてもらいます!笑 (2017年10月30日 21時) (レス) id: c7791dfc52 (このIDを非表示/違反報告)
まりん(プロフ) - 最新話、名前変わりません! (2017年10月19日 20時) (レス) id: f79d1c3388 (このIDを非表示/違反報告)
なふぇ(プロフ) - まりんさん» 私の確認ミスでした……本当すみませんでした!これからもよろしくお願いします!! (2017年10月9日 21時) (レス) id: dd7dbd7113 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なふぇ | 作成日時:2017年9月14日 21時

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