【エイジ】赤色に染まる【アバンティーズ】 (ページ26)

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第23話ページ26

｢大丈夫､大丈夫…まだ行けるまだ行け…あぁ！｣

｢今絶対ジョーカー取っただろwwわかり易すぎだろw｣

｢はい俺抜けた～｡ツリメＶＳ花梨とか最弱決定せんかよw｣

｢俺花梨ちゃんの傾向わかったわ！ジョーカーを右に置く！だから左に…って嘘！｣

広いリビングに響く四人の声。

私とえいちゃんとそらとツリメ君。

今日はアバハウスにお泊まり。

4人でババ抜きを寄ってるのだ｡

リクヲさんはお出かけ中。

まだ会ったことないから動画でしか見たことがない。

優しそうな人だったから別に不安とかではないんだけど…｡

人見知りコミュ障発動しそう。

｢あ、揃った！はい私の勝ちー！｣

ババ抜きを計5回してるけど､ツリメ君が負けるのはこれで五回目。

つまり全負してる…｡

一番最初にえいちゃんかそらが抜けて、私のツリメ君が残る。

私もそうだけどツリメ君、全然ポーカーフェイス出来てないんだよなぁ。

まぁそれが可愛いんだけどね。

ガチャ

｢ただいま～｣

聞き慣れない声が耳に響いた。

低くもなく高くもなく、おっとりしてる声。

｢あ、りっくんおかえりー｣

｢ただいま～…ってえ、お、女の人！？｣

リクヲさんは私を見ると急にきょどり始めた。

物陰の陰に隠れてこっちを見ている。

女の人苦手なのかな…｡

これは私から挨拶した方がいいかも。

｢えっと…はじめまして。そらと同じ大学の七瀬花梨です。色々あってアバンティーズの皆さんと仲良くしてもらってます。あ、一応YouTuberやってます。よろしくお願いします｡｣

程よくまとめて話そうと思ったけど堅苦しい感じになっちゃったかな｡

視界の端でそらがニヤニヤしてるけど…まぁ見なかったことにしよう。

｢あ、はい…えっと…リクヲです｡アバンティーズです｡よろしくお願いします…｡｣

少しペコペコしながら挨拶してくれたリクヲさん。

｢りっくんとかジジィとかメガネとか好きに呼んであげて～｣

りっくんか…｡

仲良くなって、いつか呼びたいな。

その後､リクヲさんと少し話した。

話してるうちに敬語も抜けて、いつの間にかりっくん呼びになっていた。

動画とそのまんまの印象だったりっくん｡

今度ドッキリとか仕掛けてみたいなぁ…