【エイジ】赤色に染まる【アバンティーズ】 (ページ16)

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第14話ページ16

「あれ？案外並んでないね？これならすぐ入れるかも……ってそら聞いてる？」

さっきっから何を話しかけてもそらの反応はイマイチ。

「…そら？」

「……えっあ、ごめん。」

「どうしたの？さっきっから変だよ？」

「ごめん…。いや特に深い意味はないんだけど…。」

そらは「ごめん」と数回謝って俯いた。

こんなそら初めて見たなぁ…。

「……そういえばさぁ…昨日、ツリメ君ウィッグとか買ってたけど見た？」

「へっ？」

暗い雰囲気とかあんまり好きじゃないから無理やり話題を変えた。

不自然だったかな…。

「赤いウィッグなんだけどさ。えいちゃんの髪色に似てるね～ってツリメ君と話してたの！」

そらは最初少し戸惑ったけど緩く笑った。

「もしかして昨日えいちゃんが被ってたウィッグ？wロングのやつ。」

「そうそう！写真ある？」

「あるある！」

そらのスマフォの画面には昨日ツリメ君と一緒に買ったウィッグを被ったえいちゃんが写っていた。

「意外と似合ってるじゃんww」

「でしょw」

「今度メイクしてあげたいなぁ」

「いいじゃん！てか今度コラボしよ！」

「おっけー！」

気がつけば普通に話していて。

いつも通り接していた。

いつも通り話して。

いつも通り笑って。

「次のお客様どうぞ～」

店員さんに呼ばれ、中へ入った。

「うおっなんか前より進化してない？」

「一部リニューアルしたって書いてあったもんね…。」

入り口も見た目も変わってたし。

一部じゃないじゃん…。

「とりあえずカード探そ。」

この脱出ゲームのルールーは暗号が書いてあるカードを探し出し、その暗号を解く。

その暗号の答えの場所にこの部屋から脱出する鍵が置いてある。

「ん～どこにあんだろ」

「棚の上とか…宝箱の中とかに……あ、あった。」

「いや早くね？ww」

カードは棚の上にあった。

「届かんw」

「いやチビw俺の任せろ。」

でもそらも棚の上に手が届いていなかった。

「いやチビィw」

「うるせぇわw…てかどうする？」

「ん～！あ、いいこと思いついた、そらが踏み台になって私がカードをとる！」

「いやいじめw」

その後色々考えたけど、結局何も思い浮かばなかった。