命令5ー2 ページ45
「遅ぇよ、前島。 人を呼び出しといて重役出勤か？ 良いご身分だなぁ？」
「………雅輝」
「ちょっと内田！ 流石に言い方キツいわよ！」
「おいおい、そんな流暢でいいのか？ 園田？ もしかしたらコイツが元を殺した奴かも知れねぇんだぞ？」
「…………それは」
雅輝に言い返せない雅は、チラリと私の方を向いた。
私はふぅ、と息を吐き出すと、にこりと微笑んで言った。
「いいんだよ、雅。 ありがと、庇ってくれて。 ………まぁ、みんなのお望み通り、今から私の知る限りの≪王様ゲーム≫について話すよ」
市民会館の小さなカフェテリアスペースに集まった2Aの生き残りメンバーは、私の話に耳を傾けた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「ねぇぇぇ藍ちゃん、どうしてみずきがこんな事に巻き込まれなきゃいけないのぉ！？」
「落ち着きなさい、みずき」
「落ち着くのよ、みずき」
「でもぉ！ 百菜ちゃん！ 百音ちゃん！」
「藍のせいじゃないでしょ？ 話を聞く限り」
「話を聞く限りはね。 藍の話を」
百菜と百音の言い方にカチンと来つつ、声を出す。
「とまぁ、こんな感じのが私の従兄弟………伸兄の所の事の顛末。 結局、伸兄も奈津子さんも、智恵美さんも直兄(※直也)も莉愛さんも、みんな死んでしまった。 みんな………」
私は悔しさを滲ませながら、ポツリと呟いた。
その時。
「ねぇ藍ちゃん」
「………どしたの、ほのか」
クラスの学級委員で、物静かなほのかが急に口を開いた。
私は若干目を見開いた。 ほのかは基本、裏から誰かを支えるタイプで、あまり自分の意見を自分からは発しない。
先に行われた体育祭も、ウチのクラスが優勝しても、打ち上げなどのイベントは実行委員だった留希と未来に任せていた記憶がある(もう一人の学級委員の良太もあまり意見を発しない)。
「今回の命令って………誰かが自 殺しないと、本当に5人、殺されるの？」
「……多分。 少なくとも、伸兄や奈津子さんの王様ゲームで、命令のメールに書かれていた事が実行されなかった事は無いよ」
「……そっ、か。 わた…し、トイレ、行ってくる」
「………？ うん」
「あ、待ってほのかー。 私も行くー」
「あたしもー」
「ウチも行く」
結局、ほのか、雫、心愛、茜の4人が連れ立ってトイレへ行ってしまった。
そして、5分後。
「藍！！」
茜の声に、私はハッと顔を上げる。 そこには、切羽詰まった茜の顔。
「……どうしたの？」
「あかん………ほのかが……！ ほのかがおらん！！」
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仲矢みりり - 桜崎 紗代さん» ありがとうございます！ 凄くうれしいです。 夢が小説家なので！ 返信遅れてごめんなさい！ (2018年3月17日 18時) (
レス) id: 8503f2d058 (このIDを非表示/違反報告)
桜崎 紗代 - 表現の仕方、王様のメールの内容などなど、凝っていてすごいです…！小説家になれるぐらい上手です…！尊敬します！ (2018年3月8日 20時) (レス) id: 30a558eb97 (このIDを非表示/違反報告)
仲矢みりり - コユキ(非ログ)さん» 嗚呼ああああ、レス押すの忘れました；；申し訳ないです (2017年9月23日 18時) (レス) id: 8503f2d058 (このIDを非表示/違反報告)
仲矢みりり - 有難う御座います！うれ死すです！ 後程作品を拝見させて頂きますね！ (2017年9月23日 18時) (レス) id: 8503f2d058 (このIDを非表示/違反報告)
コユキ(非ログ) - 仲矢みりりさん» お久しぶりです！返信遅れてすみません！！とても面白い作品ですよ！私も見習わなくては…(笑)ありがとうございます！後程ご紹介させていただきますね！これからもがんばってください♪ (2017年9月23日 17時) (レス) id: dc136b33d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑川みりり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hpmpenakaya
作成日時：2017年4月20日 23時
