無能な非戦闘員..３【wrwrd】 (ページ14)

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忘れ去られた記憶とページ14

noside

｢ガキのくせにｯ！｣

ﾄﾞｶｯ

『ｯ……』

とある少女は中庭で大柄の男に殴れ,蹴らていた｡しかし少女は喚かず騒がずただ静かにしていた｡とても子供とは思えない程に冷静に……

｢こんだけ傷があるんだ｡少し増えても変わんないだろｯ｣

ﾄﾞﾀﾞﾝｯ

『ぃ"ｯ……』

｢ちょっとは抵抗して見ろよ？面白くねぇなぁ｣

ｸﾞｻｯ

男は少女が何も言わないことを言い事に短剣で少女の腕を切りつける｡

『ぐぅっ……』

｢あっちに子供を虐めてるやつがいるゾ！｣

｢ﾁｯ……｣

男が見られてる事に気づき,その場を立ち去った｡

『……』

少女は何も言わない｡どうやら,恐怖で抵抗しなかった訳では無いようだ｡

ガサガサと音を立てて出て来たのは金髪の少年｡

｢大丈夫か？｣

子供にしては低い声｡さっきの声も少年の声らしい｡

｢ちょっとどこ行ってたのグ……誰？｣

それに続いて,茶色髪の少年も集まる｡

｢俺もさっき会ったんだゾ｣

｢君はどこの子？｣

『……ここの子』

｢じゃ,お前の名前は？俺はノアベアト｡こっちは……｣

｢ミランだよ,大丈夫？｣

『う,うん……大丈夫｡私は…A』

｢A……よし,じゃあ,行くゾ！｣

｢行こ？｣

『あ,うん！……行くってどこに？』

｢｢あ｣｣

3人で仲良く遊ぶ｡それが日課となっていた｡

そしてそれが今日も,明日も続くと3人は信じていた｡

｢Aはもう少し人を信じたら？相手を信じてないのに自分は信じてもらうなんて出来ないよ｣

『………うん｡わかって,る』

｢ミランもう行くゾ｣

｢時間か……またね｡A｣

2人は時間を見計らってAの部屋を後にした｡

そんな中,既にこの時悲劇が始まろうとしていた｡

ﾊﾟﾁｯﾊﾟﾁｯ

ﾒﾗﾒﾗ

と,音を立てながら｡