爽やかな夏空とホグワーツ特急 ページ41
「ち、父上が『ハリー・ポッターは例のあの人を凌ぐ闇の魔法使いだからこそハリー・ポッターは生き残った』と仰っていた。父上のために、僕はあいつに近付いたんだ！」
「へぇ、あなたのお父上はああ見えて相当、愉快な思考回路をしているのね」
「なっ──君ごときが父上を馬鹿にするな！」
「馬鹿になんかしてないわ、生きていてそんな思考をしていたら楽しそうと思ったの」
それを馬鹿にしていると言うとドラコは眉を吊り上げるもケロッとしているAの顔を見てため息を吐いた。
「それにしても本当に父上だけなのはわかったけど、あなたの意思は無いの？」
「それに僕は跡取りだ、家のためになることを選ぶのは当然だ」
「……父上のお人形さんに教えてあげるけど私は家なんて関係なく自分の意思であなたと仲良くなりたいのよ」
目を白黒させているとAは「じゃあまたね」と舞うような足取りで去って行った。パンジーたちがAと入れ替わりに向かってきた。
「ドラコぉ、顔が赤いけど熱でもあるの？」
「は──っ？！ い、いや……も、問題無い。平気だ」
真っ赤になったドラコはどくどくと鼓動する胸の燻りにため息を吐いた。
あの女のせいでおかしくなった。こんなにあいつに振り回されていることを嬉しく感じるなんて、馬鹿らしい！ 最悪だ！
・
「あ、A！」
車両から乗り込もうとしたとき、セドリックに声をかけられた。探してたんだ、とセドリックは穏やかに笑う。
「アー、その……あの試合の日以来だね」
「ええ。残念だったけれど……あのときのあなた、かっこよかったわ」
「あ、ありがとう……次は勝てるように頑張るよ」
「応援してる」
そのとき、ひゅーっと口笛が聞こえる。彼の後ろには何人かのハッフルパフ生がいて、励ましのエールを送っていた。
「セドリック、ゴー！」
「負けるなっ、お前はホグワーツ一ハンサムだぞ。セドリック！」
セドリックは頬を赤く染めて困ったように頭を掻く。
「アー、えっと、な、夏休み、君に手紙、書いてもいいかな？」
「ええ、もちろんよ。実は私もあなたに送りたかったの」
セドリックは顔を赤くしてぎこちなく微笑んだ。Aは仲間たちに肩を組まれる彼らに手を振り返し、車両に乗り込んだ。
───
─────
賑わう廊下を歩き、一番奥のコンパートメントに辿り着いた。
「あ。お帰り、A！」
お菓子を食べているダフネと本を読んでいたセオドールを見つけて扉を開ける。
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つき(プロフ) - くらげさん» 楽しんでもらえてとっても嬉しいです！！優勝杯のシーン、共感して貰えて何よりです……スリザリン強火オタクの叫びを受け止めてくれてありがとうございます！！ 性格がキツめな夢主ちゃんのことを好きだとは……感謝です！ ドラコとの絡み、私も楽しみです〜 (10月15日 13時) (
レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - くらげさん» コメントありがとうございますっ！書籍化希望だなんて嬉しいです〜これからも楽しんで読んでもられるように頑張って続き書いて行きますね〜！ (10月15日 13時) (レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 真剣に書籍化希望です笑 素敵な作品をありがとうございます。これから続き、読みに行って参ります！ (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 随所笑えるシーンがあって、とても楽しかったです。優勝杯のシーン、かわいそうだな…と思っていたので納得です！主人公ちゃんがとても好きで、ドラコとの絡みがますます楽しみです。 (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき | 作成日時：2023年8月24日 11時
