栄光の寮杯を巡って ページ36
「明日は学年末のパーティーがあるから元気になって起きてこなくちゃ。得点は全部計算が済んだらしくて、もちろんスリザリンが一位さ……最悪さ。君が最後のクィディッチ試合に出られなかったから、レイブンクローにボコボコにされちゃったよ」
そのとき、マダム・ポンフリーが勢いよく入ってきて、雷を落とした。
「もう十五分も経ちましたよ！！ あなたたちがいたら治療になりません！ さあ、出なさい！」
Aがいつまでも帰ってこないことに不安で眠れなかったらしいダフネと一緒のベッドでその夜はぐっすりと眠った。
・
翌日。大広間に着いた時には、もう会場は人で一杯だった。
スリザリンが七年連続で寮対抗杯を獲得したお祝いに、広間は深緑と銀のスリザリンカラーで彩られ、シンボルの大蛇を描いた巨大な横断幕が後ろの壁を雄々しく飾っている。
「また一年が過ぎた！」
ダンブルドアが立ち上がり、朗らかな声で学期の終了を宣言した。
「ご馳走にかぶりつく前に、ここで寮対抗杯の表彰を行うことになっておる。点数は次のとおりじゃ。四位はグリフィンドール三百十二点、三位ハッフルパフ三百五十二点、二位レイブンクロー、四百二十六点、そして一位はスリザリン四百七十二点」
次の瞬間、スリザリンのテーブルから嵐のような歓声と、足を踏み鳴らす音が上がる。ドラコはゴブレットでテーブルを叩き、上級生たちも口々に優勝を祝う言葉を叫ぶ。
「よし、よし、スリザリンの諸君。よくやった。だがのぅ、つい最近の出来事も勘定に入れなくてはなるまい」
ダンブルドアが言った。悪い予感を感じてスリザリン生の笑みが徐々に消えていく。そんな様子にダンブルドアは咳払いをすると、ざわつくスリザリン生は黙る。
「ではここで、かけ込みの点数をいくつか与えようと思う」
嘘！ とダフネは口に手を当てた。
「まず最初は、ロナルド・ウィーズリーくん。この何年間かホグワーツで見ることが出来なかった、最高のチェスゲームを見せてくれたことを称え、グリフィンドールに五十点を与える」
ロンが髪色と同じように真っ赤になるのが見えた。彼の兄のパーシーが「僕の弟だ！ 弟はチェスの天才なんだ！」と自慢する大きな声が聞こえてAは微笑んだ。
双子のフレッドとジョージは肩を組んで即興の、神ではなくロ二ー坊やを讃える賛美歌を歌った。もうやめてくれ！ 羞恥心に耐え切れなくなったロンの叫びが響き渡る。それに皆大笑いした。
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つき(プロフ) - くらげさん» 楽しんでもらえてとっても嬉しいです！！優勝杯のシーン、共感して貰えて何よりです……スリザリン強火オタクの叫びを受け止めてくれてありがとうございます！！ 性格がキツめな夢主ちゃんのことを好きだとは……感謝です！ ドラコとの絡み、私も楽しみです〜 (10月15日 13時) (
レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - くらげさん» コメントありがとうございますっ！書籍化希望だなんて嬉しいです〜これからも楽しんで読んでもられるように頑張って続き書いて行きますね〜！ (10月15日 13時) (レス) id: cbccae9c94 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 真剣に書籍化希望です笑 素敵な作品をありがとうございます。これから続き、読みに行って参ります！ (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ - 随所笑えるシーンがあって、とても楽しかったです。優勝杯のシーン、かわいそうだな…と思っていたので納得です！主人公ちゃんがとても好きで、ドラコとの絡みがますます楽しみです。 (10月15日 5時) (レス) id: 354ea7a522 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき | 作成日時：2023年8月24日 11時
